コニャックレビュー

マルセル・ラニョー激レアコニャックのレビュー・感想

2016年10月22日

珍しいコニャックを頂いたシリーズその2。前回の記事「ヘネシー250周年コレクターブレンドのレビュー」の続編です。

今回の記事は中々手に入らない超オールドコニャック2つ↓

【写真左】マルセル・ラニョー 1er Grand Cru de Cognac
(Marcel Ragnaud 1er Grand Cru de Cognac)
【写真右】マルセル・ラニョー フォルブランシュ 1929
(Marcel Ragnaud 1929 Folle Blanche)

いや、もう凄いね。瓶が。珍しいというレベルではなく、もはや歴史の遺産を感じるボトルです(笑)

マルセル・ラニョーとは?

マルセル・ラニョーとは、皆さんご存知ポールジローと並ぶグランドシャンパーニュコニャックの代名詞「ラニョーサボラン 」の前身ブランドです。コチラの記事にも書いていますが、マルセルラニョーさんは元々レイモンラニョー家の人間で、ラニョーサボランの前身となるブランデーを作っていた家の娘(ドニーズさん)に嫁ぎました。

当初は「マルセル・ラニョー」としてコニャックを売っていたのですが、ドニーズとマルセルの間に生まれた娘アニーがポール・サボランという人と結婚して事業に参加。これを機にブランド名を「マルセル・ラニョー」から「ラニョーサボラン」と変更しました。

このマルセルラニョーのボトルが作られていたのはもう何十年も昔の話です。

当然、今はこのボトルはほぼ手に入りません。

マルセルラニョー、ラニョーサボラン、レイモンラニョー好きの方であれば喉から手が出るコニャックです。
飲まざるを得ない。

マルセル・ラニョー 1er Grand Cru de Cognac

正直、このラベルは初めて見ました。

色々調べてみると、マルセル・ラニョー 1er Grand Cru de Cognacでもラベルに「Reserve Speciale」と書かれたものはたまにネット上でも見かけますが、今回のこのボトルには熟成年数を示すものは何の表記もありませんでした。

マルセル・ラニョー フォルブランシュ 1929

もはや言葉も出ません。1929年のフォルブランシュ種のブドウで造られたコニャックです。
この頃のフォルブランシュは19世紀末にフランスで大発生したフィロキセラ(ブドウの木を好むアブラムシの一種)の被害によりほぼ絶滅しており、1%しか育たなかった超貴重なブドウです。

そしておそらくこのボトルは1970年代に流通したものでしょうか。もはやそのボトルからは言葉にできない歴史の重みが伝わってきます。

ラベルの文字が見えるか見えないかくらい古いです。
↓明るさとトーンを上げた拡大画像↓

・・・てか飲めるのかコレ?(笑)

→飲めました。
もはや「おいしい」とか「濃厚」とか、そんな稚拙な言葉ではとても表現できない。

つーか・・・何だこれ。
元よりユニブラン系のコニャックより香り高いフォルブランシュの濃厚な香りと、熟成年数と、開栓後の経過年数など様々な要素が複合的に混ざり合い、口のなかで香りと味が何回も変化します。そして少し酸っぱい。何というか今のラニョーサボランとは全然違う甘酸っぱさ。

うおー、すげーーーー。

もはや「旨いコニャック」が何か、という定義が分からなくなります。コニャックの味を楽しんで飲むという次元ではなく、コニャックの歴史を飲む。そんな雰囲気。
これが・・・歴史か。

(感動のあまりかなり主観的な感想が入っています。。。)

この2つのコニャックはどこで手に入るか?

・・・手に入りません。たぶん。
いくつかのコニャック専門Barには置いている所もあるようです。
グラス1杯いくらになるのか・・・。

ラニョーサボラン フロリレージュは飲み飽きたよ!」レベルのコニャックマニアの方は探し求めてみてはいかがでしょうか^^

あー、また飲みたい。

以上、ラニョーサボランの先代ブランド「マルセルラニョー」の珍しいボトル特集でした。

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