ブランデーレビュー コニャックレビュー

コニャック フランソワ マランジェ1986ファンボア のレビュー・感想

2024年1月12日

今回新たに購入したのはコニャック ダニエルブージュのセカンドブランドにあたる「フランソワ マランジェ(Francois de Marange)」よりファンボア1986ヴィンテージです。

1986ヴィンテージは何だか特別に胸がときめきますね。そう、1986は私の生まれ年なのです!生まれ年ヴィンテージを飲む幸せ。

フランソワ マランジェとは?

先述したようにフランソワマランジェはコニャックの作り手ダニエル・ブージュが手掛けるもう一つのコニャックブランド。

ダニエルブージュはブドウの栽培から蒸留、熟成、ボトリングまで一貫して自家で行ういわゆるプロプリエテールコニャックです。ダニエルブージュのコニャックはその色合いや濃さからもブラックコニャックとして有名ですね。

参考記事
ダニエル・ブージュ トレヴィユー40年のレビューと感想

そんな同社が手掛ける第2のブランド「フランソワマランジェ」は、自社畑以外のブドウで蒸留、熟成された貴重なヴィンテージコニャックをダニエル・ブージュ氏が厳選。そしてボトリングしたシリーズ。つまりダニエルブージュが手掛けるボトラーズコニャックなのです。

フランソワマランジェシリーズは一貫して単一生産域、シングルヴィンテージ、カスクストレングス、ノンシュガー、ノンキャラメルを通しています。

ちなみに今まで私が飲んだ事のあるフランソワマランジェで最も古いものはコニャックエデュケイター鯉沼氏のご自宅にて飲ませて頂いた1814年ヴィンテージです。恐らくこれを超えるヴィンテージにはなかなか出会えないのでめちゃくちゃ貴重。

フランソワ マランジェ1986ファンボアの基本スペック

では改めて今回のボトルの基本情報を。

フランソワ マランジェ 1986 ファンボア
Francois de Marange 1986 Fins Bois

アルコール度数:42.6%
生産域:ファンボア
蒸留年:1986年
ボトリング:2016年
熟成年数:30年
その他:カスクストレングス・ノンキャラメル・ノンシュガー
輸入元:有限会社スリーリバーズ
購入価格:税込28,000円(2024年1月購入)

フランソワ マランジェ1986ファンボアの香り

色合いはキレイなオレンジを含んだ赤茶色

まず驚いたのはそのスモーキーさ。
樽っぽさとか木オークっぽさとかではなく煙い。コニャックでここまでスモーキーなことある?ってくらい。初体験。燻製香というよりもほんのりウイスキーでいうピートっぽさ。

その後感じる土っぽさとなめし革。シナモン、クローブ、白コショウを中心としたスパイシーな香り立ちが心地よい。

全体的に果実感やフローラル感は少ない。
無理やり探そうとすると、ほのかな百合、そして杏子とオレンジ皮あたりが顔を出すかもしれません。

グラスに注いで20分程経つと緩やかな変化が現れ、先程のオレンジの皮からより濃厚な砂糖漬けオレンジグミのような甘く濃厚な香りを感じることができるようになります。

フランソワ マランジェ1986ファンボアの味わい

なかなかのインパクト。
香り立ちでも感じた白コショウ的なスパイス感。
葉巻を吸った後のような舌に残る渋み。と同時に鼻から抜ける腐葉土や低木といったウッディな要素。
是非暖かい暖炉の前で味わいたい香味。吸ってないのにまるで葉巻と一緒にコニャックを楽しんでいるかのような感覚になります。

ここまでスパイシーとウッディ要素中心の味わいでしたが、その奥にはほんのり杏子とオレンジ感が顔をだします。

フランソワ マランジェ1986ファンボアまとめ

全体的にスパイスとウッディな要素が強めなダンディなコニャック。そう、ダンディという言葉が相応しいでしょう。
バチバチの渋い樽感でごまかしたウッディさとはとはまた違うスモーキーで葉巻感あふれるウッディさが特徴的です。
葉巻好きな方には恐らくかなりハマるコニャック。是非ともよく晴れた日のウッドデッキなど外で楽しんで頂きたい。

逆に言うとライチやパッションフルーツといった南国フルーツ炸裂系コニャックを求める人の期待に応えるのは難しいコニャック。
私の中で30年熟成あたりのファンボアコニャックの良さはグランドシャンパーニュの果実感の余韻と土っぽさを中心とした少しワイルドな力強さを足して2で割ったような丁度良い塩梅のコニャック。
このフランソワマランジェ1986ファンボアはそのファンボアの力強さの部分を最大限に強調したようなコニャックといっていいかもしれないです。

ひとつの選択肢として、南国フルーツ炸裂系のグランドシャンパーニュコニャックに飽きたコニャックファンには是非とも試して欲しい。新たなファンボアコニャックの一面を垣間見れることは間違いないでしょう。

ひとつの選択肢として、南国フルーツ炸裂系のグランドシャンパーニュコニャックに飽きたコニャックファンには是非とも試して欲しい。新たなファンボアコニャックの一面を垣間見れることは間違いないでしょう。

-ブランデーレビュー, コニャックレビュー

Copyright© Brandy Daddy -ブランデーダディ- , 2024 All Rights Reserved.