コニャックレビュー

ポールジロー氏と対面!生ポールジロー体験ツアーレポート

2017年9月9日

来る2017年9月5日、JIS主催の「生ポールジロー体験ツアー」に参加し、あのコニャック界の大御所ポールジロー氏とお会いして、色々なお話を聞けたり、ここぞとばかりポールジローを試飲してきました。

早速そのレポートをば。約30枚の写真と共にお楽しみ下さい。

なお掲載している写真は撮影&掲載許可を頂きました。

→イベントの紹介記事はコチラ

ポールジローとJIS

ポールジローといえばコニャック好きなら知らない人はいないであろう、プロプリエテール代表格のコニャックブランドです。

その中でも「ポールジロー ヘリテージ」は私が最も好きなコニャックの一つ。

【参考記事】
ポールジローの特徴とラインナップ
ポールジロー飲み比べ

ポールジローは日本にも多く並行輸入品が流通していますが、一応正規輸入代理店はJIS(ジャパンインポートシステム)となっています。JISのポールジローはラベルもJIS専用デザインとなっており、コニャックの中身もJIS品用に瓶詰めされています。

↓並行輸入のポールジロートレラール35年

↓JISのポールジロートレラール35年

そのため、並行輸入品とは若干ブレンドが異なったり、同じ熟成年数表記でも実際はそれ以上のものが入っていたりします。(裏ラベルには、実は全て45年以上の原酒が入っているという表記があります)

並行輸入品に浮気することがほとんどですが・・・。

そんなJIS主催のポールジローセミナー。ポールジロー氏とJISは長年の付き合いもあり、今回のポールジロー氏の来日は8年ぶり。私も実際にお会いするのは初めてでした。

場所は東京九段・ホテルグランドパレス

このポールジロー氏来日イベントは東京・大阪・福岡の3都市で開催されましたが、私が参加したのは東京。場所は東京九段・ホテルグランドパレスにて行われました。

会場入り口には大きなポールジロー氏のパネルが。

少し早めに会場に着いたので、ウェルカムドリンクを頂きました。ポールジロー氏も気軽によく飲むと言っていた「ポールジローのジンジャエール割り」。

コニャックのほのかな香りとジンジャエールのフレッシュな炭酸が良い感じです。使われているコニャックはポールジロートラディションでした。

待機場所にはポールジロー氏の私生活が垣間見れるパネルが多数。

家広い・・・

セミナー開始

そしてとうとうポールジロー氏が登場。

想像していた通り・・・いや、想像以上に・・・

普通のおじさんだ!!!

私より背が低くて何だか安心感を覚えました(笑)

ちなみにポールジロー氏は1952年うまれの65歳(2017年時点)。私の父親と同じくらいです。

今回のセミナーは講義形式ではなく、ツアー形式ということで、ブドウの栽培から発酵、蒸留、熟成、瓶詰めに至るまでのプロセスをパネルに沿ってポールジロー氏が説明してくという流れでした。

説明の内容としては比較的一般的な内容で、正直「めちゃめちゃ深い話が聞けた!!」という感じではなかったのですが、ポールジロー氏の声を生で聞けたことと、ポールジローコニャックのこだわりを再度知ることができました。

ツアーの中の説明で特記すべき内容、ポールジローのこだわりポイントは次の通り

ブドウ収穫

・水分量の多い土壌トラクターが入れなくなるので、そのような畑は草を残してトラクターが入れるようにしている

・ブドウの収穫は一つ一つ手で行い、どのブドウを収穫するか厳選している

・ユニブラン100%

ポールジローの発酵

・ブドウの果汁を搾り取る搾汁機械は、空気圧で2kgの負荷をかけブドウを圧縮してゆっくり搾汁している。ブドウを傷つけず、綺麗な状態で搾汁が可能。
その機械がこれ↓ブドウがこの管を通って搾汁機に送られます。

・コンクリート製の発酵タンクにて自然発酵を行う。発酵期間は大体2ヵ月間くらい。外気温による自然発酵を行うので、その2ヵ月間は温度管理がめっちゃ大変だそう。

ポールジローの蒸留

・使用している単式蒸留器は2つ。1950年製と1964年製のシャラント式単式蒸留器を使用している。↓これ

・10リットルのワインから1リットルのオードヴィーが取れる。

・最初にどれだけ質のいいブドウ(材料)を選定して発酵→蒸留できるかが勝負。

ポールジローの熟成

・蒸留したオードヴィーの3分の1を新樽に入れて、残り3分の2は古樽に入れて熟成させる。それぞれでタンニンの量を調整している。

・新樽はかなり高価なので、毎年新しいのを買い続けることは難しいらしい・・・。

・ブレンド用に使うトノー(7,000リットル入る超特大樽)も木製。これは中々大手メーカーではできない。大手はステンレスが多い。

・ポールジローの熟成庫はかなり湿度が高く、自然にキノコが生えるくらい。それにより、熟成がゆっくりと進み、滑らかなコニャックが出来上がる。

そんなこんなでポールジローコニャックのこだわりを聞くことができました。ジロー氏との距離が近かったのも良かったですね!

試飲会でポールジロー放題

さて、ツアーの次は楽しみの一つであったポールジローコニャックの試飲スペース。JISが取り扱うポールジローを色々飲んできました。試飲会にあったラインナップは次の通り。

トラディション~35年まではどこでも手に入るラインナップですが、後半は限定品も交じっています。

特に1962年はおそらくもう飲む機会は来ないでしょう。。。(写真撮るの忘れました)

今回は先行試飲としてポールジロービオディナミを頂くことができました。これはポールジロー氏が無農薬栽培に挑戦したコニャックで、同様の物は2008年と2013年に発売されました。今回のボトルはそれら最後の3樽分を瓶詰めしたもののようです。

日本では2017年10月一般販売予定。

ポールジロー氏曰く「無農薬めっちゃ大変だったのでもうやりたくない」だそう(笑)

ポールジロービオディナミの熟成年数は約15年。普通のポールジロー15年と飲み比べしてみるのも面白いかと思います。

ちなみに試飲ブースではポールジロー35年のボトルが空くペースがめちゃめちゃ早かった。みんなここぞとばかりに飲みまくり(笑)

ポールジローの息子さんと

そしてポールジロー氏の息子さんも一緒に来日されていたので、記念写真を撮らせて頂きました。ちなみに息子さんの名前もポールジロー(ややこしい)。将来のポールジローは彼の手にかかっています。

ポールジロー家の系譜は↓こんな感じ。

出展:http://livedoor.blogimg.jp/jis_cheers/imgs/a/2/a22348d3.jpg

お土産とマグナムボトル

ツアー参加者特典としてノベルティのペーパーウェイトを頂きました。とりあえずジロー氏が描いた絵ハガキと共に飾っておきます。

今回、参加者限定で、ポールジロー氏直筆サイン入りのマグナムボトル(1.5リットル)を注文することができました。 ポールジローのマグナムボトルだけでも珍しいですが、直筆ラベルともあって、早速私も注文しました。納品は2017年末になるそうで、ちょっと時間がかかりますが、到着が楽しみです!多分栓は一生開けないと思います。

中身のコニャックはポールジロー25年と同等のものだそうです。

そんなこんなでポールジローを堪能した1日でした。

これからは並行輸入品に浮気せずにJISのポールジローを買わなきゃなぁ(笑)

2017/12/23追記

参加者特典のポールジロー氏直筆サイン入り限定マグナムボトルが届きました!
詳細はコチラから

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