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ブランデーの買取市場潜入レポート【その2】:古酒と現行ボトル、実際の価格は?

2018年9月14日

前回の「ブランデーの買取市場潜入レポート【その1】:買取市場と減額ポイント」に続き、今回は【その2】現行ボトルと古酒の具体的な特徴や買取してもらう際のポイント、実際の価格などを書いて参ります。

参考記事

ブランデーの買取市場潜入レポート【その1】:買取市場と減額ポイント

古酒?現行品?

減額ポイントを一通り学習した後は、実際の商品を見ながら旧ボトルか現行モデルか、ホンモノや偽物かなどの説明が行われます。

ウイスキーに関しては響や山崎、ジョニーウォーカーなど。

ブランデーに関してはレミーマルタンルイ13世、レミーマルタンXOスペシャル、レミーマルタンVSOP、そしてヘネシーXOといった最も買取取引量の多い大手ブランドの定番を中心に話が進んでいきました。

旧ボトルと現行ボトル

この辺は知ってる人は知ってるし、知らない人は全然知らない内容。

やはり基本的には旧ボトルの方が買い取り価格も高いです。でも知らないと現行ボトルと同じ値段をつけられても売り手が気づかない場合があるので要注意。知ってるのと知らないのとでは大違い。有名処の要チェックポイントを挙げてみます。

ヘネシーXOについて

【キャップ】
現行品→黒キャップ
旧ボトル→金キャップ

金キャップか黒キャップかだけでも買取価格は2倍くらい違うっぽい。

【ボトル】
現行品→透明なクリアボトル
旧ボトル→うすーい緑がかかったのボトル(所謂グリーンボトル)
※昔は透明なボトルを作るのにかなりコストがかかったため。

見分けが付きにくいい場合は、ボトルの底を蛍光灯に照らすと明らかに緑が分かります。

【ブランド表記】
現行品→Hennessy表記
旧ボトル→JAs.HENNESSY & Co(ジャズ・ヘネシー)表記

ヘネシーXOの旧ボトルとして一番買取価格が高くなるのは

箱付き+未開栓+金キャップ+グリーンボトル+JAs.HENNESSYラベル

という組み合わせ。

レミーマルタンXOスペシャルについて

【現行ボトル】
→セントー(ケンタウルスのシンボル)の周りが丸い模様で囲まれている。

【旧ボトル】
→セントー(ケンタウルスのシンボル)単体
XOスペシャルの文字を円で囲んでいる枠の下側に葉の形のような模様がある。

※セントーXOやその他のレミーXOボトルはまた別の話です。

レミーマルタンVSOPについて

レミーマルタンVSOPに関してはかなり種類があるので、代表的な4つのボトルをば。

写真左側から現行→旧→旧旧→旧旧旧です。

【現行ボトル】
→赤ラベルでセントー(ケンタウルスのシンボル)が中段にある。

【旧ボトル】
→金ラベルでセントーが中段

【旧旧ボトル】
→金ラベルでセントーが上段にある

【旧旧旧ボトル】
→金ラベルでセントーのラベル無し

まぁそれでも買取価格としては現行ラベル500円程。旧~旧旧旧ラベル1,500円~2,000円くらいっぽい。

ちなみにレミーマルタンVSOPで一番買取価格が高いのは、写真にはありませんが、白ラベル白キャップのボトル。7000円~10,000円くらいの買取。

レミーマルタンルイ13世

ルイ13世もいっぱい種類ありすぎて全部は書けませんが、代表的なやつ3つを紹介します。

ルイ13世ベリーオールド(八角形の箱)、ルイ13世 金キャップ(四角形の角ばった箱)とルイ13世現行品(四角形のしっかりした箱)です。

【現行ルイ13世】
・しっかりと刻印されたシリアルナンバーがあり。
①瓶底、②換え栓、③冊子に共通のナンバーが彫られています。この3つのナンバーが共通でないものは、ボトルと換え栓と冊子がバラバラの所から寄せ集められてきたもの。その場合はボトルのみの買取価格で評価されるらしいので要注意。

【ルイ13世金キャップ】
・針で手彫りされたシリアルナンバーがあり。
こちらも①瓶底、②換え栓、③冊子に共通のナンバーが彫られています。

【ルイ13世ベリーオールド】
・シリアルナンバーはなし。
・ボトル側面の羽根が薄い。

ちなみに、ルイ13世ベリーオールドは時期によってはバカラ製のボトルではなく、サンルイクリスタル(Saint Loiuis)製のボトルが使われている場合がありますが、それにる買取価格の差は無いそうです。瓶底の紋章がバカラのものではなく、サンルイのものであっても偽物というわけではないので要注意。

ルイ13世の各違いについてはコチラのライフバケーションさんのサイトの方が詳しく書かれているので、ご参考あれ。

と、代表格はこのような感じです。

結局買取価格は「オークファン」基準?

さて、ここまで色々と説明しておきながら、一番気になるのは実際の買取価格ですね。

昔は買取相場表などを公表していた時期もあったそうですが、あまりにも相場の変動が激しく、売る日が数日違うだけでも大分変ったりするそうです。特にウイスキーは。

それぞれの買取会社によって細かく違いますが、現在は国内最大のオークション相場検索サイト「オークファン」の相場を反映することがほとんどなのだそうです。

なので、「結局このボトルはいくらで売れる?」の判断基準としてはオークファンの価格を参考にするのが良いそうです。ちなみに2018年9月10日時点のジャズ・ヘネシーXOグリーンボトルの平均相場は28,490円。なかなか良い値ですね。

ヤフオクと買取どちらがよいか?

売りに出すときに気になるのは「自分でヤフオクで売った方がいいんじゃない?」という点。

買取価格としてはヤフオクに出されている商品の9割くらいの値段で売れると売り時だそう。ヤフオクだとオークション手数料やら梱包作業やら発送を自分で行う場合、その1割分くらい余裕で飛びますからね。その手間を考えるとヤフオク価格よりも1割くらい買取価格が低くても丁度良いくらいだそう。

店舗への持ち込みは大変ですが、出張買取に来てもらう時とかはそんな判断でいいんじゃないでしょうか。

その際のポイントは買取業者へオークファンとヤフオクの取引価格をちゃんと見せて認識してもらうことですね。買い叩かれないように。

価値を知らないで持ち込む人がほとんど

店舗に持ち込んでくる人や出張買取でブランデーやウイスキーを売る人の9割はほとんどそのボトルの価値を知らない人だそうです。

元々いつか売ろうと思って保管している人ではなく、どちらかと言うと「値が付かなくてもいいから処分したい」という人も多いのが実態だそう。

お酒を売りに来る人の内訳としては・・・

男性6割、男女ペア2割、女性2割くらい。

特に買取業者側からすると、ターゲットとなりやすいのは女性のお客さん。実はお酒の事は全く分からないが、お酒好きの旦那さんが死亡した後、処分がてら持ってくる人が多いのだそうです。

ボトルの年代によっては2倍、3倍の買取値に違いが出る事もあるが、それを知らないと、現行品の一番低い値段で買われることもあり、少しでも知ってると知らないでは大違い。

なので、売ろうとしている人は、それが旧ボトルなのか現行なのか、オークファンでどのくらいの値がついているのかくらいは下調べした方が絶対に良いですね。もし自分は売る気はなくても、誰かウイスキーやブランデーを売ろうとしている人がいたら是非伝えてほしいです。

ブランデー買取量ランキング

最後に、ブランデー買取量のランキング。あくまでもこの会社のですが、およそどの業者も同じような感じかと思います。

5位:カミュ ブックシリーズ(種類は色々)
4位:カミュ ナポレオン(種類は色々)
3位:レミーマルタンVSOP(種類は色々)
2位:カミュXO ロングネック
1位:ヘネシーXO(金キャップのクリアボトル)

カミュが多いのは意外でした。ヘネシーXOはやはりという感じですね。

なお、同じ銘柄で年代別にコニャックやウイスキーの新旧ボトルをバーで楽しみたい方は、銀座のBAR onさんなんかに行くとすごーく楽しめると思います。棚の中に1,000本を超えるストックを誇るハンパないビンテージの品揃えです。

以上、ブランデーの買取市場潜入レポートでした!!

何かの際の参考になれば幸いです。

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