ブランデーグラス

リーデル社シャンパーニュセミナーレポートとおすすめシャンパングラス

2016年3月22日

2016年3月22日(火)、リーデル社主催のシャンパーニュセミナーに招待され参加してきました。ブランデーとは離れますが、今回はリーデルグラスレポート・シャンパン編をお届けします。

実はこの3月22日のセミナーは非公開で主にメディア関係者向けにリーデル青山店で開催されたセミナーです。講師は何と11代目リーデル社当主のマキシミリアン・リーデル氏です。マキシミリアン氏に会うのはこれが初めてだったので感動的でした。マキシミリアン氏による講演は同時通訳で行われました。

この2日後の3月24日にグランドハイアット東京にて第10代目当主のゲオルグ・リーデル氏による200名規模のセミナーが開催されるのですが、それの先駆け的小規模ワークショップのようです。

マキシミリアン・リーデル氏↑

シャンパンのセミナーはリーデルにとっても新しい形のセミナーで、これまで行っていたワインセミナーの発展形です。リーデル社は新たに「ヴェリタス」シリーズをリリースし、そのプロモーションも兼ねて新たな試みに出ているようです。

→ヴェリタスシリーズの特徴はコチラから

シャンパンテイスティンググラス4種類

今回シャンパンとしてテイスティングを行ったのは白シャンパン「アンリオ ブリュット スーヴェラン 」とロゼシャンパン「モエ シャンドン ロゼ アンぺリアル 」の2つ。この2つのシャンパンを4つのリーデルグラスでテイスティングしていきます。

使用したグラスは左から順に次の4つ。

白シャンパン「アンリオ ブリュット スーヴェラン」テイスティング

まずはコチラの白シャンパン「アンリオ ブリュット スーヴェラン」をテイスティングしていきます。

マキシミリアン氏はこれまでの常識を覆していくのが好きなようです。

一般的な感覚だとシャンパンといえば左から2番目のフルート型 <ヴィノム>シャンパーニュグラスです。しかし、白ワインに多く使われるブドウ品種シャルドネが多く含まれる白シャンパンは3番目の<リーデル・ヴェリタス>シャンパーニュ・ワイン・グラスがベストマッチであることを教えてくれました。

<リーデル・ヴェリタス> シャンパーニュ・ワイン・グラスは香り、泡立ちの繊細さ、フルーティーな味わい、全てにおいてフルート型グラスより優っています。一般的なフルートグラスは見た目はやはり美しいが、香りにくく、泡が強くなりすぎて口の中ではじけ過ぎることが分かりました。特にリーデルのシャンパングラスはグラスの底に特殊な加工が施されており、泡立ちがより一層強くなるのが特徴です。見た目は華やかかもしれませんが「シャンパンを美味しく味わう」には向いていないようです。

結果的に白シャンパンは3.<リーデル・ヴェリタス>シャンパーニュ・ワイン・グラスがベストだったのは白ワイングラスの理屈と似ているかもしれません。白ワイン同様、白シャンパンも口に長い間含んでいると「エグ味」が増します。そのためボウルの口が直線的にすぼまっている3番目のグラスが最もよいのです。

4の<リーデル・ヴェリタス>ニューワールド・ピノ・ノワール/ネッビオーロ/ロゼ・シャンパーニュもワイングラスっぽい形ですが、これはピノノワールを使用した赤ワイン向け。ボウルが大きく広がり飲み口も大きいため、アゴを上げずとも口の中にゆっくり入ってくる。そのため口全体でゆっくりと味わう赤系のワイン・シャンパン向けなのです。白シャンパンに置いては4の<リーデル・ヴェリタス>ニューワールド・ピノ・ノワール/ネッビオーロ/ロゼ・シャンパーニュは次点となりますが、次のロゼシャンパンにおいては大活躍することになります。

ちなみに1番目の1.<リーデル・ヴェリタス>クープ/モスカート/マティーニはシャンパンには最も不向き。オシャレではあるが、香り立ちも味わいも飲みやすさも全て微妙な結果となりました。。。

なお・・・テイスティング中に注いだシャンパンは全部飲みきれなかったので、次のシャンパンテイスティングに移る前にこの赤いグラスに破棄することになりました・・・。あぁ・・・一気に飲み干せばよかった。。。Amazon等で普通に買うとハーフボトルでもそこそこの値段なので勿体ない。。。

ロゼシャンパン「モエ シャンドン ロゼ アンぺリアル」の場合

今度は白と赤の中間であるロゼシャンパンモエ シャンドン ロゼ アンぺリアルです。

今回は赤ワインとして良く知られるブドウ品種「ピノノワール」が多く含まれたシャンパンです。そのためベストマッチなグラスは4.<リーデル・ヴェリタス>ニューワールド・ピノ・ノワール/ネッビオーロ/ロゼ・シャンパーニュとなります。最もフルーティーに感じることができます。

このロゼシャンパンにおいても一般的なフルートシャンパングラスは香りは弱くなり、イマイチな結果となりました。

既成概念と世の常識を覆したいリーデル社

昨今のリーデル社は、コニャック(ブランデー)におけるリーデルグラス検証でもそうだったように、ブランデーといえばバルーングラス、といったステレオタイプのグラスイメージを覆し、本当にそのお酒にベストマッチなグラスを追求していくスタイルにとても好感が持てます。

今回も「シャンパンといえばフルート型」という常識を見事に覆してくれました。私自身、シャンパンのテイスティングは今回が初めてだったので、非常に貴重な体験をすることができました。

リーデル社シャンパーニュセミナーまとめ

今回のシャンパーニュセミナーでの収穫は主に3つでした。

  • マキシミリアンリーデル氏と会えたこと
  • シャンパングラスの常識を覆されたこと
  • リーデル社の追求姿勢が垣間見えたこと

リーデル社によるシャンパーニュセミナー自体もこれからどんどん発展することになるでしょう。今回のセミナー内容としてはおそらくかなりの基本編。「グラスによってシャンパンの香りや味わいが大きく変化する」ということは非常によく分かりましたが、私のシステムエンジニアという職種柄、もっと詳しく知りたくなるものです。
ワインやブランデーと同様、きっとそこにはもっと理論的で科学的な理屈があるはずです。

「言われてみればこっちのグラスのほうがいい気がする」という主観的な意識を排除した上で、もっと客観的、科学的、数学的、理論的にその理由を追及したくなりました。

是非リーデル社のシャンパーニュセミナーも中級編、上級編といった形でコアなシャンパーニュファンの知識欲に応えてほしいと(勝手に)期待しています。

アフターエピソード

今回使用した4種類のグラスはお土産として持ち帰ることができました。こんなセミナーに招待され、美味しいシャンパンを頂いた上にグラスまで頂戴して、もう幸せです。 本当にありがとうございました。

今回テイスティングに使用したグラスはリーデル公式Amazonショップからチェック可能です。

また今回私が飲んだシャンパン2種類はコチラから
→白:アンリオ ブリュット スーヴェラン
→ロゼ:モエ シャンドン ロゼ アンぺリアル

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