ブランデー知識【上級編】

コニャックにおけるプロプリエテールとネゴシアンの区分け

2018年12月12日

コニャックの作り手は大きく分けて「プロプリエテール」と「ネゴシアン」に分別されます。・・・ということは知っている方が多いかもしれません。

プロプリエテール(Propriétaire)とは、コチラの記事にも書いたように、栽培、発酵、蒸溜、熟成、瓶詰の全ての工程を自家地で行っている生産者の意味です。ブランデーの場合は全ての工程を自家生産します。一家代々続いている家族経営のコニャックメーカーです。

それに対し、「ネゴシアン」は簡単に言うと原料を別の農家(メーカー)から購入し、それらを自社で熟成・ブレンドする製法を取り入れているメーカーを指します。

ただ、実はこのネゴシアンも、もう少し細かく区分けができるのです。

コニャックの作り手を「プロプリエテール」と「ネゴシアン」だけではなく、もう少し細分化して見てみましょう。そしてそれらに該当する作り手達とは?

※なお当記事は、(今は活動してない)日本コニャック協会が2007年冬に発刊した「コニャック新聞 No.1」の内容を参考に、2018年向けに書いています。あくまでも実状(主にどの商品で生計を立てているか)に沿った独自の区分けであり、フランスコニャック協会(BNIC)に登録されている区分けとは異なる場合があります。

4つのメーカー区分け

コニャックメーカーは製法別に次の4つに大別できます。

  • ネゴシアン・エルヴール(Négociant Eleveur)
  • ネゴシアン・プロプリエテール(Négociant Propriétaire)
  • ネゴシアン(Négociant)
  • プロプリエテール(Propriétaire)

それぞれ少し解説し、該当のメーカーを見てみましょう。

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1. ネゴシアン・エルヴール(Négociant Eleveur)

ネゴシアン・エルヴールは、少数の契約農家からのみ原料を購入し、ブレンドして熟成を行うメーカー達。自社で蒸溜はしない。いわゆる「熟成家」。

ノー・カラメル、ノー・シュガーで、こだわりは強い。

ネゴシアン・エルヴールの代表的なコニャック

デラマン
・レオポルドグルメル

など

2. ネゴシアン・プロプリエテール(Négociant Propriétaire)

ネゴシアン・プロプリエテールは、自社畑も所有しているが基本的には他の農家から原料を買い、ブレンド、熟成を行った商品をメインとしています。大量生産が可能。

大きな会社が多い。

その気になれば自社畑オンリーのプロプリエテ・コニャックも作ることはできますが、コスパが悪く、あまりそのような商品は作らない。

ウイスキー的に言えば、蒸留所を所有しているブレンドスコッチ:シーバスリーガルやジョニーウォーカーなどが近い。

ネゴシアン・プロプリエテールの代表コニャック

ヘネシー
カミュ
マーテル
・A.E.ドール
バロン・オタール
・ビスキー
・ゴーティエ

など

3. ネゴシアン(Négociant)

いわゆる普通のネゴシアン。自社畑を保有していない会社。複数の農家から原料(またはスピリッツ)を購入して作る。

ネゴシアンの代表コニャック

クルボアジェ
ミュコー
・シャトーポーレ
ラーセン
ハイン
ジャン グロスペラン

などなど

4. プロプリエテール(Propriétaire)

みんな大好きプロプリエテール。
ブドウの栽培から蒸留・熟成・瓶詰めまで全ての工程を自社で行う自家生産メーカー。ほぼ完全にそのコニャックのみで生計を立てている人たち。

プロプリエテールの代表コニャック

ポールジロー
ジャンフィユー
フラパン
ダニエル ブージュ
レイモン ラニョー
・ピエール・ドゥ・スゴンザック
・レロー

などなど

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生産体制を知って飲む

日本では知られていないものを含め、コニャックの銘柄はまだまだ800ブランド以上存在するので、本当なら全て区分けしてみたいところですね。

各メーカーがどのような生産体制でコニャックを作っているのか、その背景を考えながらコニャックを飲んだり、どのボトルを買うか選んだりすると、また違った楽しみ方が見えてくるかもしれません。

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