ブランデー知識【入門編】

【入門編】ブランデーとウイスキーの違いは何か?

2015年7月1日

よく聞かれる質問の中にとても基本的、入門的かつとても重要な問いがあります。

「ブランデーとウイスキーって何が違うんですか?」

初めてブランデーの事を調べた方はこの疑問から入る方も多いのではないでしょうか。
ここでは入門編としてブランデーとウイスキーの違いについて解説していきます。

原料が違います

一番分かり安い違いは原料の違いです。

  • ブランデー・・・果物(白ブドウ、リンゴ、洋ナシ等々)を発酵・蒸留させたお酒
  • ウイスキー・・・穀類(大麦、ライ麦、トウモロコシ)を糖化・発酵・蒸留させ、木の樽にて熟成を行ったお酒

です!大きくい言うとこれが全て。

細かく言うと使用するフルーツの種類によってブランデーの呼び方や製造方法が変わってきます(コニャック、カルヴァドス等・・・)。広義でのブランデーは「果物を使用した蒸留酒」です。その中でも最も多く使用されているのがブドウなのです。ブドウを原料としたブランデーで最も有名なのは「コニャック」ですね。コニャックはブランデーという大きなカテゴリの中の一部です。※コニャックについてはコチラを参照。

例:()内が原料
コニャック、アルマニャック、フィーヌ、マール、グラッパ・・(ブドウ)
カルヴァドス(リンゴ)、ポワール(洋ナシ)、アプリコット(杏)、ミラベル(黄すもも)、ect

糖化と樽

この中で原料以外にブランデーとウイスキーで違う所は「糖化」と「木製の樽」です。原料を発酵させるためには糖分が必要ですが、ブランデーの場合は果物に糖分が含まれているため糖化の必要がありません。ウイスキーの場合は穀物なので糖が含まれていないので意図的に糖分を加えて糖化させる必要があります。
また、ウイスキーはどのウイスキーでも木製樽での熟成が必要ですが、ブランデーの場合、コニャック・アルマニャック・カルヴァドス以外は木製樽を使用しないことがあります。果実の風味をそのまま生かしたい場合はそのような製造方法があります。(コニャック、アルマニャック、カルヴァドスは規定によりオーク樽での熟成が義務付けられています。)

蒸留って何ぞ?という方は別記事に詳細を記載しますので、コチラをご覧ください。
凄く簡潔に言うと「アルコール度数をかなり高くするためのお酒の作り方」です。

ワイン→ブランデー / ビール→ウイスキー

ブランデーの中でもコニャックアルマニャックに代表されるブドウを原料として作られたお酒って他にも思い当りませんか?

そう、ワインです。

ワインもブドウを発酵させて作られたお酒です。
ではウイスキーのもとになっている穀類も聞き覚えがありますね。

そう、ビールです。

ワインとブランデーはブドウから。
ビールとウイスキー穀類から。

それぞれ原料が同じなのです。
それらを「蒸留」させて、よりアルコール度数を増したものがブランデー、ウイスキーになります。蒸留させた結果、アルコール度数も極端に変わります。

  • ワイン(アルコール度数14%くらい)
  • ブランデー(アルコール度数40%くらい)
  • ビール(アルコール度数5%くらい)
  • ウイスキー(アルコール度数40%くらい)

簡単に覚えるブランデーとウイスキーの違い

  • ワインを蒸留してさらに熟成させたものがブランデー
  • ビールを蒸留してさらに熟成させたものがウイスキー

あくまでもかなりザックリとした見分け方です。
厳密言うと、熟成方法や産地、その他色々な条件で細かな違いはありますが、「ブランデーとウイスキーって何が違うの?」と聞かれた時、上記のように答えられるとスマートでしょう。

ちょっと物知りな目で見られるかもしれません。

全く知らない人にとって「へぇー!」となる知識です。

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