コニャックレビュー

ボルドリ産コニャック飲み比べ:その②カミュ ボルドリーXOの感想・評価

2017年10月17日

ボルドリ産コニャック飲み比べその②。今回はカミュ ボルドリーXOです。

その他の関連記事

その①:ボルドリ産3つのコニャックの紹介
その②:カミュXOボルドリの感想(←当記事)
その③:デュカイ トレ ヴィエイユ ボルドリの感想
その④:デュピュイ 1971ボルドリの感想
その⑤:3つを比較した結果・・・

恐らく100%ボルドリ産コニャックとしては最も多く市場に出回っているXOクラスのコニャックのうちの一つです。

はたして大手カミュの作るボルドリコニャックとは・・・・

カミュはもとよりボルドリ発祥

コチラのカミュセミナーレポートにも書きましたが、カミュはもともとボルドリ地区発祥のコニャックメーカーです。今ではこんなに大きなコニャック5大メーカーに育ってしまいましたが。

現在もボルドリー地区の中に180ヘクタールというメーカー最大の自社畑を持っており、そこボルドリー畑で取れたブドウを活かしたコニャックを作ろう!という事でボルドリー産に力を入れています。

このカミュボルドリーXOもカミュが所有する自社ブドウ畑から作られたプライベートストックのみの生産。大手には珍しいシングルクリュのコニャックです。

カミュXOエレガンスとの違い

カミュボルドリーXOは企業戦略として女性をメインターゲットとしています。ボルドリの甘く丸みのある風味を活かすためです。

そのため、パッケージデザインやボトルデザインがクリーム色かつ、より丸みを帯びた装飾が施され、香水のようなイメージでデザインされています。

対して同じくカミュのXOクラスであるカミュ XOエレガンスは、どちらかというと男性的なデザインです。

カミュボルドリーXOのスペック

そもそもこのカミュボルドリーXOのスペックはどのようなものなのでしょうか。

原料産地は言うまでもなくボルドリ地区。

熟成年数は明言されていませんが、おそらく20年程度だと思われます。

アルコール度数は40度。

熟成年数20年程でぴったり40度なので、加水はされていると思います。

実はこのカミュボルドリーXOは様々な賞で金賞を受賞しています。

代表的なのはWorld Spirit Awards 2009でのゴールドメダル。サンフランシスコ ワールドスピリッツコンペ(SWSC)2016のゴールドメダル。そしてCognac Masters 2017のXOウルトラプレミアムカテゴリでのゴールドメダルです。結構優秀。

カミュボルドリーXOの感想・評価

さてさて、早速飲んでみましょう。

キュッ キュッ・・・キュポン!と開栓。

グラスにトポトポ注ぎます。

改めて自分で注いでみると分かるのですが、この瓶の形状、めっちゃ持ちにくい!!!(笑)

片方の手で注ぎ口を抑えてないと手から滑り落ちそうになります。

どこ持つのが最適解なのでしょうかバーテンダーの方々教えて下さいm(__)m

とりあえず瓶底を持って、注ぎ口に左手を添えて注ぎます。

香り立ち

グラスから登ってくる香り。

同じく20年熟成程のラニョーサボランレゼルヴスペシャルNo.20等とは明らかに違う香り立ち。どっちかというとヘネシーXOに近く、かなり甘目の香り。

ボルドリ独特のスミレの香り・・・とでも言うべきなのでしょうか。ちょっとチョコレート的でもあり、ややアーモンド的でもあります。フルーツ系の香りとは全然違います。

どちらかというと、やはり「紅茶」ですね。アールグレイティーです。

最も香りだつのは、鼻をグラスから5cm程度離した距離くらい。それ以上近づくと、アルコールの攻撃臭が勝ってしまいます。

味わい

うん、甘い。めちゃめちゃ甘い。

カミュXOエレガンスや、他の産地のコニャックと比べると、明らかに甘味が強い。ジュース的な甘味がしますが、ヘネシーXOのような人工的な甘味ではありません。

ただ、甘いと言っても、後味は引かず、余韻はあまり残りません。どっちかというとサラっとしている。ボルドリ産に特徴的なオイリーさはあまり感じません。かなり軽め。ライトボディ。

鼻抜けはあり、飲み込んだ後はスミレを中心としたフローラルな香りをより感じる事ができますが、やや印象薄いです。

余韻も少なく、パンチも弱いので、そういった意味ではやや「薄い」と感じてしまう方も多いかもしれません。そこはちょっと及第点。

ただ、逆に言うと、それだけ薄いとグイグイ飲んでしまいます。一口飲んでも「あれ?」となるので、グラスが空くペースが早いです。飲んでも「うっ・・・」と感じる方は少ない、誰でも飲めるコニャックだと思うので、そういった意味では成功なのだと思います。

花系の香りと他の産地にはない「ボルドリっぽさ」は少なからず感じることはできるので、ある意味最初に飲むべきボルドリコニャックなのかもしれません。

カミュボルドリーXOまとめ

いや、ウマいんですよ。ウマいマズいで言ったら。

ただ、やはりちょっとインパクトに欠けるかな、というのは正直な所。グランドシャンパーニュやファンボアのコニャックを飲み慣れている方や、「やっぱりガツンとくるヤツがいいぜ!」という方にはやや物足りなさがあるかもしれません。

しかし、同ブランドのカミュ XOエレガンスよりも丸みがあことは間違いなく、飲みやすさで言うと圧倒的にカミュ ボルドリーXOの方が上です。デザインも可愛いし。そういった意味では、初めてのコニャックとして「コニャックってキツそう・・・」と思われている方にもおすすめできる一品です。

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その①:ボルドリ産3つのコニャックの紹介
その②:カミュXOボルドリの感想(←当記事)
その③:デュカイ トレ ヴィエイユ ボルドリの感想
その④:デュピュイ 1971ボルドリの感想
その⑤:3つを比較した結果・・・

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