コニャックレビュー

アメリカ生まれのコニャック「CONJURE(コンジュール)」の感想・レビュー

2019年1月12日

以前、こちらの「次買うコニャックと個人輸入」でちらっと紹介したコニャック「CONJURE(コンジュール)」を購入したのでその感想やレビューです!

人気ラッパー リュダクリス(Ludacris)がプロデュース

CONJURE(コンジュール)って何ぞ?という方のために、改めてこのコニャックを紹介します。

このコニャックはアメリカの有名Hip Hopperであるリュダクリス(Ludacris)が2009年にプロデュースしたコニャックです。日本ではHip Hopperというよりも映画「ワイルドスピード」のテズ・パーカー役の人、といった方が伝わるかもしれません。私もどちらかというと歌手としてのリュダクリスよりも俳優としてのリュダクリスしか知らないのですが・・・。

リュダクリスがプロデュースしたといっても、彼はプロデューサー兼プロモーターなので、コニャック自体はもちろん彼が作っているわけではありません。実際はBirkedal Hartmanというコニャックのオーナーと、Cognac Tiffon(ティフォン)のマスターブレンダーが携わっています。色んな農家からコニャックを仕入れてブレンドしています。どうやらボルドリ産の原酒がメインのようです。

アルコール度数は40度。750ml入りです。

CONJURE(コンジュール)の熟成年数は?

このコンジュール、熟成年数としては3年です。3年!!

コニャックのカテゴリとしてはV.S. コニャックとなります。

ラベルを見てもらえば分かるように、思いっきり「着色料(カラメル)」です。当然3年熟成でアルコール40%まで自然に落ちることは無いので加水あり。

私は楽天経由で取り寄せたのですが、購入したときの価格は3280円。3年熟成コニャックならばこんな感じかもしれません。750mlなのでむしろ安いほう。

CONJURE(コンジュール)のボトルデザイン

ボトル全体はこんな感じ。

ボトル表面全体にCONJURE(コンジュール)のロゴマークが施されています。写真じゃ分かりにくいけど。ラベルにも縦にCONJUREと打たれており、コニャックとしてはあまり見ないデザインです。

ボトル反対側にもビッシリとテキストが入っています。

そのためボトル側面にはスペースが取れなかったのか、輸入者ラベルは瓶底に貼られていました。輸入者は「(有)スピンザワールド」。ジンやラム、テキーラといったスピリッツをはじめ、やややマニアックな?ウイスキーやブランデーを輸入されている会社です。

値段的にもボトルの雰囲気からも、スクリューキャップかな?と思いましたが、栓はしっかりとコルク栓でした。

CONJURE(コンジュール)のコンセプトとターゲット

まず念頭に置くべきはこのコニャックのターゲットとコンセプトです。

おそらくですが、コニャックやブランデーをメインに扱っているバーでこのボトルを置いているお店はかなり少ない・・・というか見かけたことない。

なぜなら

・VSコニャック
・有名ヒップホッパーがプロデュース!
・アメリカで大人気!
・小売価格3000円代
・カラメル着色
・加水プロセス不明

もうこれだけのワードが並べば、いわゆるオーセンティックバーの中では一瞬で「キワモノ」の仲間入りである。保守的なバーコンセプトであればあるほど手を出すバーは少ないでしょう。

しかしながら、このコニャックは

・低価格で気軽に飲める
・若年層け
・クラブでHip Hop聞きながら飲める
・みんなでワイワイ飲める

といった事を目的とされ、リュダクリスがプロモートすることでより一層そのシチュエーションが加速しています。従って当然のことながら「バーでゆっくり」「特別な時に」といった状況下で飲むコニャックとは大きく異なるという背景が存在します。

巷ではチャイナマネーが云々と騒がれていますが、2010年~2017年にかけてコニャック市場は売上的にも浸透度的にも主軸はアメリカに置かれるようになりました。大手の最優先市場はフランスでも中国でも日本でもありません。リュダクリスやジェイZはじめ、ヒップホップ界での盛り上がりがそのその事を象徴しています。

CONJURE(コンジュール)の感想

「私には、地雷と分かっていても踏み出さなければならない時がある」

そんな言葉が頭をよぎりますが、さっそくこのコニャックを飲んでみよう・・・。

CONJURE(コンジュール)の香り立ち

グラスに注ぎ、何回か香りを・・・。

注いだ瞬間に「フワッ」と広がる香りはありませんが、グラスを近づけると若いコニャック独特の芝や牧草の香りが広がります。恐らく、長熟のコニャックばかり飲んでいたり、慣れている方だと、嗅いだ瞬間「あっ・・・(察し)」となる香り。

VSコニャックということで、どうしてもアルコール感のある香りは避ける事ができませんが、それでもツンツン感は少ないほうだとは思います。

これは恐らく加水による所が大きく、無理やりアルコール感を消している節が見受けられます。それ故か、その他特徴的な香りは感じられず。良くも悪くも。

CONJURE(コンジュール)の味わい~余韻

VSコニャックとしてはかなりアルコール感は薄く、甘味が主張してきます。これも恐らく加水と加糖によるところなのかもしれません。少しグレープフルーツ系の味が舌に広がりますが、フッと消えてしまいます。その後は喉の奥からかすかな洋ナシ感。

残念ながら、予想通りというか当然というか「ドライフルーツ」「ハチミツ」「舌に乗るような」といった熟成由来の味わいは感じることができません。

余韻はあるか?
そこに残るのはかすかな青リンゴのような鼻抜けと、リュダクリスの顔面イメージである。(頭から離れない)

逆に言うと、それだけスッと流れていくコニャックなので、「あれ?今のどうだったんだ?」と考えて飲んでいる間にあっという間に1杯が無くなっている感じです。

これをよく捉えるか、悪く捉えるか、このコニャックを飲むシチュエーションによるかもしれませんが「味わいは薄いが、すぐ飲んでしまうので、めっちゃ酔っぱらう」コニャックである(笑)。一人でしっぽりと飲むコニャックではない。ある意味このコニャックの目的は果たしていると言えるかもしれません。

CONJURE(コンジュール)の飲み方を考える

CONJURE(コンジュール)をストレートで飲んだ際の感想は予想通り・・・というかちゃんと目的を果たしているコニャックだとは思いました。この同じVSコニャックで比べるのであれば、ヘネシーVSよりもかなりスイスイといってしまうコニャックです。個人的にはコスパ的にもヘネシーVSよりもいいんじゃな?と思います。

VSコニャックはそれ単体で楽しむよりも、カクテルにしたり、色々なもので割ってみたりすることで楽しみが広がるコニャックです。個人的には、このCONJURE(コンジュール)にハチミツやラズベリーシロップなどを入れて、少し温めてみるとよいのでは?とも考えています。

このCONJURE(コンジュール)と同じく、ヒップホッパープロデュースのコニャックとして注目されているのが、ジェイZがプロデュースしているコニャック「D'Usse's」ですね。こちらのラインナップはVSOPとXO。近々そちらも試してみたいと思います。

なお、CONJURE(コンジュール)は2019年1月現在、Amazonでも楽天でも入手可能です。楽天のほうがちょっと安い?

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