コニャックレビュー

伝説の「ポールジロー ノブレス」を頂く至高の時間

2019年7月18日

2019年7月某日、ブランデー繋がりでご縁のあったS氏からこんなお話を頂きました。

「ポールジローの超貴重な1本があったんですけど、是非みなさんで飲みませんか?」

そう、その貴重な1本とは、当時132本しかボトリングされなかった伝説のボトル

ポールジロー ノブレス (PAUL GIRAUD NOBLESSE) 1946

である!!!
その最高のポールジロー日和となったこのテイスティング会の一部始終を写真と共にお伝えします。今回はほぼ勢いだけで書いています。

ポールジロー ノブレス (PAUL GIRAUD NOBLESSE)1946とは?

このボトルは知る人ぞ知るポールジローの貴重な1本。1946年蒸留後、約50年の熟成期間を経たのち、1999年に瓶詰されたコニャックです。現当主のポールジロー氏のお父様が戦後間もない時に蒸留し、樽に入れられた貴重なコニャック。

アルコール度数40.15%。無加水。ボトリングの際のライトフィルターのみという半世紀の時を経た樽出しコニャックです。

生産本数はたった132本。

ボトル1本1本にボトルナンバーが記されています。今やほぼ入手不可。

一樽で132本はかなり少ない量なのですが、半世紀近く樽に入っていたもので、樽内の半分はエンジェルズシェアによって自然蒸発してしまったため、この本数分だけ、となっているのかと思います。

ちなみに2016年にも新たに「ポールジロー ノブレス」が日本市場に限定12本で流通しましたが、それはまた別のやつです。

ラベル裏面を見てみる

ラベルにははっきりと(一部かすれていますが)
Distilled by 1946 and bottled in 1999 by his son Jean-Paul.
と書かれています。ここの「his son Jean-Paul」とは現当主のジローさんのことですね。

ここのミソは、表ラベルには一切ヴィンテージを示すような表記はしてないところですね(笑

コニャックでヴィンテージ表記行う場合は、保管用の倉庫を別で用意し、鍵をかけ、樽に蝋風を施し、コニャック協会による検査を定期的に受ける必要があったりで、その分コストが上がってしまいます。このノブレスの樽がどこまで行っていたか定かではありませんが、裏ラベルにこっそり書かれているのが面白いですね。

ヴィンテージじゃないけど実質ヴィンテージ・・・的な。

神楽坂Bar Fingalにてテイスティング会

さて、そんな貴重なポールジロー ノブレスが置いているのは、私も「酒育の会」などで色々とお世話になっている谷嶋氏がオーナーを務める神楽坂「Bar Fingal」。

この秘密の(?)テイスティング会に参加させて頂いたのは、私、S氏、doux bar横井氏そしてFingal谷嶋氏の4名です。

開催時間は14時から。営業時間外にお店を開けて頂きありがとうございます。。。

今回、ご用意頂いたポールジローは3種類。

写真右から

  • ポールジロー キュヴェスペシャル 1968
  • ポールジロー ヘリテージ
  • ポールジロー ノブレス 1946

です。どれも超一級品。

何という幸せな時間なのでしょう。

まずはコニャックハイボールで景気づけ

まずは景気づけとお腹を慣らす(?)ために、軽くハイボールで乾杯。今回はコニャック会ということで使って頂いたのはラニョーサブランVSOP!

く~、身に染みわたります。

当日の早朝までバーで仕事をしていて、ややお疲れモードだったdoux bar横井氏はこの1杯でエンジンオイルを交換したかのように元気になってまいりました。

1本目:ポールジロー キュヴェスペシャル 1968

まずは最初にポールジロー キュヴェスペシャル 1968。

ポールジローは「キュヴェスペシャル」という記念コニャックをいくつか出しています。これはポールジローの日本正規代理店のJISが、ポールジロー氏が持つ樽の中でも氏の思い入れが強かったり、品質も抜きん出ている樽を厳選し、日本向限定で特別に瓶詰めをしているものです。これはその貴重な第一弾のボトルです。リリースされたのは2003年あたりだったかと思います。実質35年のポールジロー トレ・ラール級のコニャックです。

2本目:ポールジロー ヘリテージ

もはや説明の必要はない?ポールジローの定番品の中でもフラッグシップボトルにあたる50年熟成のポールジローヘリテージです。

私が最も好きなボトルの一つ。

鼻の奥に広がるランシオ。安定のうまさです。

3本目:ポールジロー ノブレス (PAUL GIRAUD NOBLESSE)

ついに来ました今回の目玉ボトル。ポールジロー ノブレス。

今回初抜栓。

さすがに年数が経っていることもあり、抜栓時にコルクが折れてしまいますが、そこはやはりソムリエ資格も持っている谷嶋氏の腕の見せ所。とても丁寧奇麗にコルクを抜き取っていきます。

キタキタキター。

飲み比べ用にキュヴェスペシャルとヘリテージは半分くらい残していました。もうこの並びを見るだけでヨダレが出そう。幸せ。

ノブレスは抜栓直後だったため、グラスに注いで15分くらい経つと香り立ちがまた変化してまたまた開いてきました。

こうやって1本1本飲み比べてみると、やはりそれぞれ特徴が異なり、どれも大変興味深い香りと味わい。

「みんな違ってみんな良い」という言葉は抽象的でどちらとも取れる曖昧な表現で好きではないので普段はあまり使いませんが、この3本に関しては大変ポジティブな意味で「みんな違ってみんな良い」。まるでこの3本のためにあったかのような言葉です。

もちろん、頂いたコニャック自体めちゃくちゃ良いものでありますが、その感動を加速させてくれるのはこのシチュエーションですね。コニャックや好きなお酒を語らいながら至高のコニャックを楽しむのは何とも代えがたい贅沢な時間です。

締めの一杯:ジャンフィユーNo.1

テイスティング会も終盤にさしかかったところ、締めの1杯ということでS氏の御意向によりジャンフィユーNo.1をセレクト。(↓写真一番左)

やはりこのコニャックもグランドシャンパーニュを代表する超ハイレベルな逸品です。最後の最後まで幸せな余韻を残してくれます。

最高のメンバーと共に最高のコニャックを飲む幸せ。

あっという間の2時間半。

まさに「筆舌に尽くし難い幸せ」を体感した日でした。

この会を提案して頂いたS氏、ノブレスを開けて頂いた谷嶋氏、最高の時間を共有して頂いた横井氏に改めて感謝です。

うへぇぁ、なかなか圧巻の並びです。鼻血出そう。

おまけ

途中で頂いたティンキャップのマーテルスリースター。

以前、某氏宅にて頂きましたが、保存状態でこうも変わるものなのか・・・。
まぁこれについては多くは語るまい(笑

ポールジロー エリテージ(ヘリテージ) 40度 700ml

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