コニャックレビュー

【後編】コニャック ドルーエ3種飲み比べ:ベストバイなドルーエはどれか?

前半に引き続き、2020年4月より国内でも正規販売が開始されたグランドシャンパーニュの家族経営コニャック「ドルーエ(DROUET)」の3種類レビューです。ドルーエの特徴やボトルの基本情報は前半をご参照くださいませ。

【前半】記事はコチラから

今回私が買ったのはスタンダードラインナップのうち3本。

ドルーエ VSOP
ドルーエ XO ユリシーズ
ドルーエ パラディ ドゥ ファミーユ オルダージュ

です!

ドルーエ VSOPのレビュー

まずはお手頃なドルーエVSOPより。

生産域:グランドシャンパーニュ
熟成年数:5~10年熟成のブレンド
アルコール度数:40%
容量:700ml
輸入元:(株)ウイスク・イー
購入価格:税込6,480円(2020年7月時点)

香り立ちは意外とスッキリ。

5~10年熟成のブレンドということで、若いコニャックに特有のフレッシュなリンゴ感をしっかりと感じることができます。同じく特有な牧草感だったり草っぽい感じは少なく、純粋にフルーツティーな香りを楽しむことができます。

新樽での熟成期間は6~12ヶ月ということで平均的な新樽期間ですので、同じグランドシャンパーニュのVSOPコニャックで新樽比率の高いフランソワヴォワイエVSOPのように樽感が強めだったりということはなく、どちらかというと主張は少なめ。そのまま素材となるブドウの要素を全面に出す感じですね。

その他にもバニラ、シナモンといった香りを拾うことができます。グラスに注いで5分くらい経つとほんのりジャスミンのような紅茶感。少しカミュVSOPに近いような感覚に見舞われます。

味わいの最初の印象はどちらかというとスッキリ系でしたが、何口か含むうちに次第に変化してまいります。

バニラ風味と同時にやや黒コショウやコリアンダーシードのようなスパイス感。

香り立ちとは打って変わって、フレッシュな果実感というよりも意外とコクがあります。かといってベトーとした甘みではない、とてもバランスのよい仕上がり。

先述したようにフランソワヴォワイエのような突出したキャラクターではありませんが、万人から受け入れられるグランドシャンパーニュVSOPコニャックだと思います。

ネックとなるのは価格帯でしょうか。

小売価格6,000円、下手すると店によっては税込7,000円は超えてきますので、5~10年のVSOPコニャックとしては相場としては比較的高い部類に入るのかなという気がします。

ドルーエ XO ユリシーズのレビュー

生産域:グランドシャンパーニュ
熟成年数:15年~25年熟成のブレンド
アルコール度数:40%
容量:700ml
輸入元:(株)ウイスク・イー
購入価格:税込14,800円(2020年7月時点)

ちなみにユリシーズは現当主パトリックさんの曾祖父Ulysseに敬意を表して名前をとったもの。

熟成年数15~25年とのことで、このあたりから徐々にグランドシャンパーニュコニャックとしての華が咲いてくる印象でしょうか。

先ほどのVSOPと比べると、フレッシュなリンゴは去っていき、代わりにオレンジピール、そしてアプリコットといった少し熟成の効いたフルーツの顔が見え始めます。

VSOPの時はバニラっぽさを強く感じたのですが、それよりもシナモン、そして少しの西洋スミレといったお花的な要素も感じることができます。

香り立ちは明らかに複雑になり、多くの要素を楽しむことができます。

味わいとしてはまず最初に少しビターなオレンジと共に蜂蜜、黒糖。このドルーエは基本的に加糖無しだそうですが、しっかりとそういった風味を感じられるのはさすがといったところですね。

VSOPよりも顕著に果実感を楽しむことができます。

その後少しのウッディな渋みが口の中に残ります。あとはジンジャーでしょうか。酸味と渋みの良い塩梅です。

余韻は・・・短くもなく長くもなく・・・というか正直にいうと思っていたよりもスッと消えてしまいました。もう一声欲しいところ。

お店によっても異なりますが、この価格帯14,000~16,000円台は強豪となるコニャックがわんさかいるので、どうしても価格帯で比較してしまうとこのドルーエXOはやや印象が薄いかもしれないというのが率直な感想です。

良く言えばバランス型。悪く言えば普通。

キャラクターは全然違うけど私だったらデラマンXO ヴェスパーを買ってしまう。

そんな感じです。

ドルーエ パラディ ドゥ ファミーユ オルダージュのレビュー

生産域:グランドシャンパーニュ
熟成年数:20年~49年熟成のブレンド
アルコール度数:42%
容量:700ml
輸入元:(株)ウイスク・イー
購入価格:税込18,850円(2020年7月時点)

さぁ、ここからはグランドシャンパーニュコニャックの本領発揮というところでしょうか。

35年で満開の華やかさになると言われているグランドシャンパーニュコニャックですが、そのど真ん中を射抜いたドルーエのフラッグシップボトルです。

【前編】でも行ったけど、このボトルとロゴデザインかっこよすぎるよね。

何度も言いますが、私はボトルやラベルのデザインもそのコニャックの個性の一つとして大切に楽しみたい派です。「角ばったデザインが好きなだけじゃ・・・?」と思われそうですが、このデザインはドストライクです。

香り立ちはさすが。

先述のドルーエXOで感じたオレンジピールに加え、プラム、イチジクといった果実要素が複雑さを増し鼻から五感を刺激します。

アルコール度数が42%なのですが、この少しの度数の上昇がその素晴らしいフルーティーさを上手く運んでくれます。これは長熟コニャックにのみ許される特権。

味わいは・・・・

いやぁ・・・

ウマいわコレ。

これで18,000円台?

めちゃめちゃ良いです。個人的にはラニョーサブラン・フォンヴィエイユ35年(正規品約18,000円)は軽く凌駕した。

熟成30年を超えたあたりから現れ始める所謂ランシオ香というヤツに代表される、シトラス、オレンジピール、ピーチ感あふれる南国フルーツ、イチジクといった要素を惜しむことなく楽しむことができます。

それと同時にXOでも感じた蜂蜜のような甘みが口の中を覆います。

樽由来のウッディさも少し感じるのですが、全然クドくなく、ほどよい度合い。

余韻としてはやはりもう一声欲しい部分もありますが、価格と味わいのつり合いも素晴らしい、超優良バランスコニャックではないでしょうか。

これは買って大正解。

コニャックドルーエ3種まとめ

今回、グランドシャンパーニュコニャックドルーエVSOP、XO、オルダージュと通して、他のコニャックとも比較しつつ飲んでみました。

3つを通して飲んでみると、VSOP→XO→オルダージュの順に味わいを引き継いだ正当進化というよりも、それぞれで個性がかなり異なるコニャックという印象が強いです。

全体を通して大変バランスが取れたコニャックで、クオリティはやはり高いです。

VSOPとXOに関しては強豪となるコニャックが多いでの、どれか一つを選ぶとなると迷いどころではありますが、やはり特記すべきはフラッグシップボトルにあたるドルーエ パラディ ドゥ ファミーユ オルダージュの存在でしょうか。

私が購入した2020年7月のタイミングでドルーエXOが小売価格14,800円(税込)、そしてドルーエ パラディ ドゥ ファミーユ オルダージュが小売価格18,850円(税込)です。Amazonとか楽天だともう少し高いかもしれませんが、価格の開きとしては同じ割合です。

この価格差を小さいと捉えるか、大きいと捉えるかは人それぞれなのですが、この価格差約4,000円を補って有り余る奥深さをドルーエ パラディ ドゥ ファミーユ オルダージュに感じ取ることができます。

1万円以上価格が開いてしまうとさすがに考え物ですが、この4,000円の差であればXOよりも圧倒的にドルーエ パラディ ドゥ ファミーユ オルダージュが買いですね。はい。間違いない。

ということで、日本のコニャック市場に新たな旋風を巻き起こした(?)コニャックドルーエですが、近いうちに今回購入しなかった残りの3種類も是非試したいと思います。

果たしてこのコニャックドルーエが、ジャンフィユー、ポールジローといった日本市場におけるグランドシャンパーニュのプロプリエテールコニャックの巨頭(?)と並んでどのような展開を見せるのか、今後が楽しみであります。

次回フランスに行った際には私も是非訪問してもっと詳しい話を聞くことができるのを楽しみにしています。

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