ブランデーレビュー

コニャックとトニックウォーターは合うのか?

コニャックとトニックウォーターは果たして合うのか?

合う派と合わない派それぞれの意見があるかと思います。実は私もあまり合わない派だったのですが、最近その考えが改まる機会がありました。

というのも今まコニャックの割り物と言えばジンジャーエールひと推しだったこともあり、コニャックとトニックウォーターの組み合わせにあまり真剣に向き合っていませんでした。

コニャックとトニックウォーターが合わない派の意見としてはやはり「渋み・えぐみを感じやすい」という所にあるかと思います。

コニャックの原料となるブドウ由来のタンニン、樽熟成によるタンニンとトニックウォーターの苦味がうまく協調できない所に難点を感じているように思います。確かにその通りで、組み合わせによってはなかなか渋みだけが強調されて飲み疲れてしまうものになってしまいます。

あとはジントニックと同等に捉えられている場合も同じかもしれません。コニャックトニックがジントニックの代わりになるか?

結論としてはならないでしょう。流行りの観点からも味の観点からも。価格的にもジンよりも高価になってしまうのも理由でしょう。コニャックトニックはまた別物として捉えた方がよい。・・・というか別物ですね。

ここまで聞くと、ではコニャックとトニックを推す必要があるのか?ということになってきますが、組み合わせによってはかなり美味しくできるので是非味わってみてほしいというのが今の私の意見です。

どういうコニャックが良いか?

他のカクテルでもそうですが、コニャックの選定基準としては

  1. 樽感が少ない
  2. 10年熟成以内の若いコニャック
  3. ちょっと草っぽさがある

というのがポイントのように思えます。1と2に関しては他のブランデーカクテルにおいても同じでしょう。やはり樽の効きすぎたコニャックや20年、30年と熟成されたコニャックはそれ単体でのアピールが強烈であるため、何かと混ぜるよりも単体の方が楽しめるかと思います。あと価格的にも高価になりがちなので。

ポイントとなるのは3つめの「ちょっと草っぽさがある」という点です。ここでいう草っぽさというのは若草というよりも、少しハーブっぽさとうかスパイス感というか、そういったニュアンスです。この草っぽさがトニックの苦味とマッチするにあたり重要なポイントである気がします。要するにちょっとジンっぽさ、ボタニカル的役割といったところでしょうか。

生産域でいうとファンボア産のコニャックがその特徴をカバーしていると思います。具体的には「ABK6 VSOP」や「ギィピナールファンボアセレクション」などが挙げられます。

求められるのは草っぽさであり、柑橘感やフローラルさ、ドッシリ感などはあまり無い方がよいように思えるので、そうなると一般的にブランデーカクテル用にどこのバーでも常備されているであるヘネシーVSやレミーマルタンVSOPなどでの代用はやや厳しいのかもしれません。

どんなトニックウォーターが良いか?

現地フランス(というかコニャック地方)では「コニャックシュウェップス」と呼ばれるくらいコニャックとトニックウォーター(シュウェップス)の組み合わせ有名です。ただ、コニャック地方で手に入るシュウェップスは所謂インディアントニックでキナ抽出物が含まれており、国内のシュウェップスとは少し異なる。また様々なフレーバーが売られており、シュウェップスの種類だけでも複数のコニャックシュウェップスが楽しめるようになっています。

国内流通のトニックウォーターで選ぶのであれば、割としっかりとキナ、あるいはキナっぽい風味が効いたトニック・・・まぁしっかりと苦味とシトラス感があるトニックがおすすめです。

そういった意味で、インディアントニックとは異なるものの、はやはりシュウェップスが良いですね。あとは少し価格は高くなりますがフィーバーツリーでしょうか。

何が良いのか?

コニャックトニックのおすすめポイントは甘すぎない程よい苦味とコニャックの風味+ハーブ感でしょうか。

ここでいう苦味というのはあくまでもトニック由来の苦味であってコニャック由来の樽感や渋みはできるだけ少ない方が良いように思えます。

これまで甘めのジンジャーエールでコニャックを割っていた私でしたが、ここにきて少し大人になったのでしょうか笑。知っていたけど開かなかった新しい楽しみ方の扉を開けたような気がします。

特段「夏におすすめ!」とか「ジントニックの代わりに!」なんて言うつもりはありませんが、甘口になりがちなコニャックの割り物とは別の刺激が欲しい方には是非改めて試してほしい組み合わせという意味でおすすめです。

おすすめの作り方

割合としては

コニャック30ml
トニックウォーター90ml

くらいがおすすめです。トニックを多くするとやはりトニックの味わいが支配的になってしますので、コニャックの風味を活かしたいのであれば1:3くらいにとどめておくべきでしょう。コニャックの量を増やしても良いです。ここにもあまり樽感の強いコニャックを使わずできるだけクリアなコニャックを使った方が良いがあります。

ジントニックの場合ライムを絞ったりするのですが、コニャックトニックの場合はあまり何か柑橘類を足さずに、シンプルにコニャックをトニックで割るだけが好きですね。その辺りは個人の好みにもよりますので色々試してみて頂ければと思います。

コニャックトニックに関しては私の妻も大変気に入っており、ジンジャーエール割りよりもこちらの方が好みと言ってくれました。我が家のコニャック割りはしばらくトニックウォーターになりそうです。是非お試しあれ。ポイントは草っぽさにありです。

-ブランデーレビュー

Copyright© Brandy Daddy -ブランデーダディ- , 2024 All Rights Reserved.