ブランデー知識【入門編】

【入門編】コニャックとアルマニャック等の種類の違いは何か?

2015年7月1日

コニャックやアルマニャックという言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
コニャックもアルマニャックもブランデーの一種です。

では何が違うのでしょうか?どんな種類があるのでしょうか?ブランデー入門編として知っておくべきブランデー種類の違いを書いていきます。

それは・・・産地の違いです。

ちょうど、シャンパンやスコッチウイスキーと同じです。
ちなみに、シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのことをシャンパンと呼びます。
スコッチはスコットランドで製造されたウイスキーのことです。(意外と知らいない人が多い)

厳密に言うと細かな製造基準もありますが、シャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインしかシャンパンと称してはいけないこととなっています。スコッチも同じく。
ブランデーにおいても、同様に産地によって呼び方が変わります。

ブランデー3大生産地域

ブランデーでよく聞く産地は主に3つに分かれます。

  • コニャック
  • アルマニャック
  • カルヴァドス

それぞれ生産された地域と製造方法によって呼び方が正式に変わります。

コニャック

フランスの南西部に存在するコニャック市を中心にする地域で生産される、ブドウを原料としたブランデーをコニャックといいます。

1番最初にコニャック地方でブランデーが企業により作られたのは1613年とされているようです。

法律で定める基準に該当したものは、この地名の名前である「コニャック」として販売することができます。

コニャックに使われるぶどうの品種は殆どがユニブラン(別名サンテミリオン種)という品種です。
コニャックの蒸溜は、単式蒸溜機で2回行われます。

コニャックはさらに細かく6種類の地域に分かれており、それぞれでランクが異なります。
ちょっとややこしいです。
さらに細かい区分けについては上記の「法律で定める基準」と共に中級編で解説していきます。

→【中級編】コニャックの土壌6種類とランクはこちら

→【中級編】コニャックの単式蒸留法とは?

コニャックおすすめの1品は?

コニャックとしておすすめの1品は、当サイト総合ランキング1位にランクインしている「ポールジロー ヘリテージ」です。
コニャック最上位の土壌で作られたポールジローの特集はコチラのページに詳細を書いていますのでご参照下さい。

アルマニャック

フランスのボルドー地方南に位置するアルマニャック地方で作られるブランデーをアルマニャックと呼びます。

こちらもコニャックと同じく、法律で定める基準に該当したものは、この地名の名前である「アルマニャック」として販売するが出来るようになります。

アルマニャック地方ではコニャック地方より古くからブランデーの製造が盛んでした。
(1411年よりアルマニャック地方でのブランデー造りが始まったそうです。)

単式蒸溜機を使用するコニャックとは違い、伝統的な半連続式蒸溜機を主に使用しています。半連続式蒸溜機で、ゆっくり、1回行われます。

1回だけの蒸留のため、2回行うコニャックとくらべて全体的に野性的でパンチの強い味わいになる事が特徴的です。
単式蒸留と半連続式蒸留の違いは中級編で詳しく説明します。

アルマニャックに使われるぶどうは、ユニブラン、バコ、フォルブランシュ、コロンバールなどの品種です。

→【中級編】アルマニャックの土壌3種類とランクはこちら

カルヴァドス

こちらはフランスの北部ノルマンディー地方とブルターニュ地方が産地です。そして原料はブドウではなく、リンゴを原料としてつくられるブランデー。
特にノルマンディ地域圏にあるカルヴァドス県のブランデーが有名です。従ってノルマンディー地方とブルターニュ地方で作られたリンゴのブランデーで基準を満たしたものを総じてカルヴァドスと呼びます。

コニャックとアルマニャックと比べるとあまり日本人には聞きなれない名前かもしれません。
なぜリンゴが原料かというと、この地域は冬とても寒く、ブドウの栽培に適していないからです。
特徴として色は琥珀色で香り高いブランデーなので、ケーキなどの製菓用としても実は多く使用されています。

おすすめカルヴァドスは

カルヴァドスで当サイトのおすすめは「ペールマグロワール20年」。美しいボトルと他を圧倒するフルーティな香り立ちと飲み応えが特徴です。ただ、限定生産のためあまり在庫がないようです。次点としてペール・マグロワール XO ペイドージュ なんかもお手頃でいいですね。

まとめ:簡単に覚える産地によるブランデー種類・名称の違い

まだまだ細かな基準はありますが、それらは中級編で^^
入門編としてブランデーの地域による呼び方の違いをまとめると以下の通りです。

  • コニャック
    →原料:ブドウ
    産地:フランス南西部のコニャック地域で作られたブランデー
  • アルマニャック
    →原料:ブドウ
    産地:フランスのボルドー南のアルマニャック地域で作られたブランデー
  • カルヴァドス
    →原料:リンゴ
    産地:フランスの北部ノルマンディー地方とブルターニュ地方で作られたブランデー(特にカルヴァドス県が有名)

以上、これでコニャックとアルマニャック等の種類の違いも解消ですね!

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