ブランデー知識【入門編】

コニャックとアルマニャックの違いは何?超ざっくり特徴比較

フランスを代表するブドウ由来の2大ブランデー「コニャック」「アルマニャック」。

この2つ名前は似てるけど具体的にはどんな違いがあるの?今回はそんな方向けにコニャックとアルマニャックの違いを改めてざっくりまとめてみました。

産地の違い

コニャックもアルマニャックもブドウを原料としたブランデーの一種です。
※ブランデーの定義:果物を原料とし、発酵・蒸留を行った酒類

生産国は両方ともフランス。その中でもコニャックとアルマニャックは産地が異なります。

フランスのコニャック地方で造られるブランデーがコニャック。
フランスのアルマニャック地方で造られるブランデーがアルマニャック。

それ以外の場所(と製法)で造られるとコニャック、アルマニャックとは名乗ることができません。

ちょうど、シャンパンと同じです。
ちなみに、シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのことをシャンパンと呼びます。

気候の違い

コニャック

大西洋海洋性気候・大陸性気候穏やか、海風の影響あり

平均気温:春13℃ 夏25℃ 秋15℃ 冬4℃

降雨量:年間 約800mm

アルマニャック

西:大西洋気候(穏やか・涼しい東風と雨・多湿)
東:地中海性気候(暑く乾燥した南東からの風)

平均気温:春15℃ 夏20℃ 秋10℃ 冬7℃

降雨量:西側 年間 約900mm 極東 年間 約600mm

生産に関する違い

コニャック

年間生産:約1億7000万本
※売上高 約35億ユーロ(2023年)

輸出割合:97%

規格管理:BNIC(The Bureau National Interprofessionnel duCognac)

アルマニャック

年間生産:約700万本

輸出割合:50%

規格管理:BNIA(Bureau National Inter professionnel del'Armagnac)

生産域の違い

コニャック

最良は石灰質土壌から。

①グランド シャンパーニュ(Grande Champagne)
②プティット シャンパーニュ(Petite Champagne)
③ボルドリ(Borderies)
④ファン ボア(Fins Bois)
⑤.ボン ボア(Bons Bois)
⑥ボア ゾルディネール(Bois Ordinaires)

アルマニャック

最良は砂質土壌から。

①バ・ザルマニャック(Bas-Armagnac)
→最も砂の多い土壌。高品質で芳香性に富んだアルマニャックが作られ最も高値で取引される生産域。
②アルマニャック テナレーズ (Tenareze)
→粘土石灰質土壌。バ・アルマニャックの次に高品質で豊かなボディになる。
③オー・アルマニャック (Haut-Armagnac)
→石灰質の多い土壌。優しく軽やか。全生産量の2%程度。

製法の違い

コニャック

原料:ブドウ
品種:ユニブラン95%以上、フォルブランシュ3%、その他 コロンバールフォリニャン、ジュランソン・ブラン、メスリエ・サン=フランソワ、モンティル、セレクト、セミヨン

蒸留:単式蒸留器のみ許可

樽:主にフレンチオーク
リムーザン産、トロンセ産など

熟成期間:最低2年熟成から出荷可能

ラベル表記代表例
VS:最低2年熟成~
VSOP:最低4年熟成~
Napoléon:最低6年熟成~
XO:最低10年熟成~
XXO:最低14年熟成~
※上記以外にもラベル表記の基準あり

アルマニャック

原料:ブドウ
品種:ユニブラン55%、バコ 30%、フォルブランシュ 5%、コロンバール 5%、その他 ジュランソン・ブラン、Clairette deGascogne、Plant de graisse、Meslier Saint François、Mauzac blanc and rosé

蒸留:主に連続式蒸留器を使用
一部で単式蒸留器も使用

樽:主にフレンチオーク
ガスコンオーク、リムーザン産(35%程)など

熟成期間:最低1年熟成から出荷可能
※例外 Blanche Armagnac AOC 3ヶ月~

ラベル表記代表例
VS:最低1年熟成~
VSOP:最低4年熟成~
XO:最低10年熟成~
※上記以外にもラベル表記の基準あり

味わいの違い

コニャック

華やかで繊細な香味が特徴。

アルマニャック

重厚でしっかりとした香味が特徴。

コニャック・アルマニャック違いまとめ

ざっくりと違いを表にまとめてみましたので一覧でご確認下さい。
※クリックで拡大

コニャックとアルマニャックの特徴比較表

おすすめコニャック・アルマニャック

コニャックとアルマニャックの入門としておすすめなボトルをいくつか紹介します。
可能であれば20年熟成以上で香味を比較するのが面白いですね。色々おすすめはありますが、価格も含めてとりあえずコレ!というものを紹介します。

コニャック

ラニョーサボラン レゼルブスペシャルNo.20

私がいつもおすすめしているコニャックの一つ。クリアで繊細なグランドシャンパーニュコニャック。20年熟成コニャックの入門に是非。

ABK6 XO ファミリー セラー

こちらもおすすめコニャックの一つ。熟成年数的には上記のラニョーサボランよりもやや若い10年程。
しかしながらラニョーサボランよりも重厚感があり、余韻のフルーティーさも負けていないおすすめなコニャックです。

アルマニャック

ダルティガロング1989

バ・ザルマニャックの代表的ともとれる味わいを楽しめるアルマニャック。
約28年熟成。

ドメーヌ・ボワニエル2001

濃厚なアルマニャックを味わいたいのであればコレ!ドメーヌ・ボワニエル。
予算に余裕がある方はより熟成感のある1986ヴィンテージの方もおすすめです。

ドメーヌ ボワニエル 2001 アルマニャック 正規品 49度 700ml

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