今回のボトルはグランドシャンパーニュ、プティットシャンパーニュの原酒をメインにコニャックの生産を行い今年2022年で140周年を迎えるNormandin Mercierから!
1872年の創立140周年を記念した1000本限定生産のグランドシャンパーニュ100%コニャック「La Peraudiere」のレビューです。
今回はサンプルをフランスから送ってもらったのでそちらを見ていきます。サンプルミニボトルでよかったんだけど、なぜかサンプルフルボトルで来た・・・。
Normandin Mercierの特徴
Normandin Mercierのブランド情報については、全編英語かフランス語ではありますが公式WEBサイトやCognac Expertのレポートを見て頂ければある程度分かるかと思います。
が、読むのめんどくさい・・・という方のために簡単に述べておきますと、Normandin Mercierは家族経営のコニャック生産者であり、基本スタイルは熟成家です。厳選して仕入れたプティットシャンパーニュとグランドシャンパーニュの原酒を自社で熟成しています。
熟成工程における樽の選定方法はかなりのこだわりがあり、原酒により適切な樽を細かく使い分けています。
Normandin Mercierの面白い点は熟成の拠点がボア・ゾルディネールの地域にあることです。原酒となるグランドシャンパーニュとプティットシャンパーニュとはやや離れた場所にある大西洋沿岸に位置するボア・ゾルディネール。海に近い事で内陸部の熟成状況とは異なる環境下での熟成も大変興味深いものです。潮風による熟成への影響はさまざまな意見がありますが、彼ら曰くやはり沿岸部と内陸部での海風に影響される湿度や気温の差は熟成工程に大きな影響があるらしく、それをうまく生かした熟成スタイルが彼らの面白みでもあります。
Normandin Mercier La Peraudiere 140周年記念ボトル基本情報
生産域:グランドシャンパーニュ100%
アルコール度数:42.7%
容量:500ml
熟成年数:詳細不明
価格:149ユーロ(約20,000円)※2022年5月時点
熟成年数の詳細記載はありませんが、価格帯と味わいから察するに30年程ではないかと予想します。
香り立ち
最初はややアルコールの強いアタックを感じるのは正直なところ。
その後はアプリコット、スモモといった少し酸味のある果実を中心とした香味を楽しむことができます。
グランドシャンパーニュによく感じるオレンジなどの柑橘系の香りは控えめな印象です。
華やかさとえば結構素直にお花系の香り・・・そうですね、バラが顕著に表れていると思います。グランドシャンパーニュには珍しい華やかさです。
その他の要素としては、少しばかりのミント、そしてレモンといった香草系の香りがアクセントとして感じられます。
グラスに注いで15分程経つとバターのような乳酸系のオイリーな要素も感じることができます。
味わい
オレンジピール、レモン・・・
香り立ち同じように鼻抜けは酸味を強く感じる果実系。
余韻としては中程度。ここでもやはりスモモと香草。そして白コショウのようなスパイシーな印象が強く残ります。その後、最後にほんのりキンカン飴のような甘さが尾を引くのも良いですね。
樽感は少な目なのでオーキーな香味が苦手な方でも楽しめるコニャックかと思います。
ややアルコールのアタックは感じてしまうものの、長熟のグランドシャンパーニュコニャック!とは異なる華やかさと力強さが存在するのも面白いポイントですね。
まとめ
Normandin Mercier 140周年を記念してボトリングされたこのシングルカスクコニャック。
一般的なオレンジ系の華やな果実味系コニャックとは異なるスパイシーなグランドシャンパーニュコニャックを求めている方にはとても当てはまるコニャックではないかと思います。
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