2016年10月16日(日)、酒育の会主催の鯉沼康泰 氏によるコニャックセミナー「コニャックの神髄を極める(その1)」に参加してきましたので、そのレポートです。
私自身、鯉沼氏のコニャックセミナーに参加するのはこれが2回目でした。(1回目の様子はコチラから)
今回のセミナーは少人数で行われ、とても濃い内容の2時間となりました。メインのトピックとしては、コニャック地方の土壌の違い、ぶどうの品種の違いなど、コニャック造りの基礎となる部分のお話でした。そしてその後のテイスティング4種類。(後ほど詳しく)
ネットでは絶対手に入らない情報
そもそも鯉沼氏って誰?という方は前回のセミナーレポ記事を見て頂ければと思います。
コニャック界では有名人物である鯉沼康泰氏。コニャックの卸会社である鯉沼商会のCEOでもあり、日本で唯一フランスコニャック協会からコニャックエデュケーターの称号を得ている方です。
見た目とは裏腹に、めちゃめちゃ気さくで面白い方です。
コニャック地方の土壌やブドウの品種については当サイトにも書いていますが(コチラ)、今回のセミナーではネット上では絶対に手に入らないナマの情報を存分に聞く事ができました。
コニャック地方でできるコニャックの実態は、グランド・シャンパーニュ、プティット.シャンパーニュ、ボルドリ、ファン・ボア、ボン・ボア、ボア・ゾルディネールは単純な6つの区分けやランクではなく、同じ区分けの中でも畑やピンポイントの土壌によって全くコニャックの質が異なることや、なぜボン・ボア地区の下に少しだけボア・ゾルディネール地区が混ざっているのかなど・・・。あとポールジローやラニョーサボランなど、鯉沼氏が実際に会ってきた何百ものコニャック作り手の裏話など・・・。
さすが日本で唯一フランスコニャック協会からコニャックエデュケーターの称号を貰っている鯉沼氏だけあります。現地で色々な経験を積んだ方にしか話せない濃い内容でした。
この辺はまた別の記事で詳しく書ければと思います。
10万円のコニャックより5000円×20本
今回のセミナーにおける「コニャックの真髄」セミナーで最も印象に残った言葉はこれでした。
「グランドシャンパーニュのコニャックが一番良いわけではなく、良い畑から良いコニャックが作られる。」
これは私にとっても衝撃的かつ初心を思い出させてくれる言葉でした。
そう、グランドシャンパーニュにかぎらず、プティット.シャンパーニュ、ボルドリ、ファン・ボア、ボン・ボア、ボア・ゾルディネールでも畑それぞれの良さがそれぞれのコニャックにはあるのです。
鯉沼氏も仰っていましたが、それにより導き出される結論はこれ
「10万円の高級コニャックを1本買うより、5000円程の色んな作り手のコニャックを20本(20種類)買ったほうがコニャックをより広く深く知ることができる」
ということです。
コニャックに限らず、ブランデーを知るには畑を知る事。作り手を知る事。それがコニャック、ブランデーをより楽しむための秘訣である。と。
4つのコニャックをテイスティング
今回のセミナーでテイスティングを行ったのは次の4つ。
- フラパン「シャトーフォンピノXO」
- ラニョーサボラン「フォンヴィエイユ No35」 (35年)
- ポールジロー「トレ・ラール」35年
- レイモン・ラニョー「トレ・ヴィエイユ 1952」
どれもグランドシャンパーニュ産の超上質コニャックです。最後のレイモン・ラニョー「トレ・ヴィエイユ 1952年」は初めて飲みました。
コチラのテイスティングレポートは長くなりそうなので、また別記事にしています。
→コチラ
↑テイスティングは鯉沼氏と参加者の皆さんと気楽に美味しく頂きました。
今回テイスティングを行ったコニャックは一部を除き一応Amazonでも気軽に手に入るようです。(2016年10月時点)
その他参考記事
次回も参加したい
と、まぁこんな感じで内容的にも情熱的にも非常に満足した2時間でありました。
ちなみに2016年の鯉沼氏のセミナーは全3回予定。
私は酒育の会の回し者ではありませんが、非常によいコニャックセミナーだったのでおすすめ告知をしておきます。
今回の第1回目は土壌やブドウ品種についてでしたが、第2回目以降は蒸留、発酵、熟成といったよりマニアックな内容になるそうです。楽しみー。もちろん毎回テイスティング付き。
2016年11月27日
第2回目「コニャックの神髄を極める(その2)」
2016年12月11日
第3回目「コニャックの神髄を極める(その3)」
最新情報は酒育の会HPまたは公式Facebookページより確認ができます。
あー美味しかった。。。