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グラッパ原点回帰:ベルタ トレ・ソーリ・トレを再び味わう

今回改めて購入したのは、かれこれ11年程前に私がグラッパに興味を持つきっかけを与えてくれたベルタ社のグラッパ「トレ・ソーリ・トレ」です。

国内でも数多くのグラッパを展開するベルタの逸品を見て参りましょう!

グラッパとは?

まずは「そもそもグラッパって何?」という方のために軽くグラッパの概要を紹介します。

グラッパはイタリアで作られるブドウを原料としたブランデーの一種です。

ブドウ由来のブランデーといえばフランスのコニャックやアルマニャックなどが有名ですが、これらが葡萄の果実を使用するのに対し、グラッパはヴィナッチャと呼ばれる皮と種子の着いたブドウの搾りかす作られるのが特徴です。

コニャックAOCのように細かいブドウ品種や蒸留方法(単式蒸留器か連続式かや蒸留回数など)に厳しい制限はありませんが、大きく言うと

  • イタリアで生産されている
  • ブドウの絞りかすで作っている

というのがグラッパの条件となります。

ベルタ社とは?

1866年からの歴史をもつグラッパの有名メーカー「ベルタ(Berta)」社。イタリアのピエモンテ州北西部のモンバルッツォ(Mombaruzzo)という場所ににその拠点を構えます。

公式サイトはコチラ
https://www.distillerieberta.it/

現在日本の輸入元である(株)フードライナーのページはこちら
https://www.foodliner.co.jp/manufacturer/piemonte/post-28.html

入ると同時に出てくるラボの紹介ムービーが何か独特(笑)

1979年に樽熟成による長熟グラッパを数多くリリースし、グラッパの覇権を確立。

グラッパといえば無色透明(ビアンカ)を想像する人も多いかもしれませんが、ベルタが最も得意としているのは樽塾による熟成タイプです。

ベルタが展開するグラッパはなかなか数が多く、バリエーションに飛んでいます。

全商品ランナップはコチラ
https://www.distillerieberta.it/en/products

これらの商品はほとんど全て日本にも輸入され容易に入手可能なので有難い限りです。

ベルタのグラッパ代表たち

以前書いたフードライナー試飲会レポートにも書きましたが、ベルタの熟成タイプのグラッパはそれぞれで使用されているブドウの品種、樽の大きさ、熟成年数などが分かれています。

参考記事
ベルタ社グラッパ飲み放題?フードライナーの試飲会に行ってきたよ

以下参考に、ベルタ社グラッパの熟成タイプ代表商品達と簡単な特徴を記載します。(一部グラッパではないものもあります)

ブリック・デル・ガイアン
モスカート・ダスティ100%。7年4ヵ月熟成。ブリック・デル・ガイアンはベルタ社の畑の名前。

ロッカニーヴォ
ベルバラ・ダスティ100%。7年3ヵ月熟成。年間15,600本限定生産。

トレ・ソーリ・トレ
バローロ及びバルバレスコのネッビオーロ100%。7年3ヵ月熟成。今回改めて購入したやつ。

ソーロペルジャン
トレ・ソーリ・トレ、ロッカニーヴォ、ブリック・デル・ガイアンの3つからブレンド。1200Lの大樽で8年、100Lの木樽で2年の合計10年熟成。

パオロ
バルベラ・ダスティ、ネッビオーロ使用。約20年熟成。年間5376本限定生産。

マジア
ベルバラ・ダスティ、ブラケット、マルヴァジア使用。10年4ヵ月熟成。発酵を5度で止めてその後蒸留。分類的には「ブドウ果実蒸留酒」。

カザロット
ベルタのイタリアワインを非連続蒸留したもの。絞りかすは使わず、梗や皮をすべて取り除き、新鮮な果実だけを大樽の中で発酵させます。所謂「アクアヴィーテ」。

ベルタ トレ・ソーリ・トレのレビュー

さて、前置きが長くなってしまいましたが、改めて今回のトレ・ソーリ・トレを見てみましょう。

ちなみに 「トレ・ソーレ・トレ」とは3種類のクリュのヴィナッチャ(ブドウの絞りかす)を使用する事から(=トレ)、太陽の恵みがグラッパに力強さを与えてくれる(=ソーレ)から名づけられているそうです。

基本スペック

ベルタ トレ・ソーリ・トレ 2012
(Berta Tre Soli Tre 2012)

ヴィンテージ:2012
ブドウ品種:ネッビオーロ100%
熟成年数:7年3ヶ月
アルコール度数:43%
容量:700ml
輸入元:(株)フードライナー
購入価格:税込13,550円(2020年10月時点)

ベルタ トレ・ソーリ・トレの外観

まず私がグラッパに興味を持つきっかけの一つとなったこの美しい外観とロゴデザイン。

何度も言いますが、私にとっては外観も重要なのです。お酒の外観は人々が興味を持ってくれるきっかけに大きく貢献します。そしてそのデザインにたどり着くまで大きな労力を必要とし、中身同様に外観も含めて作品の一つだと考えるからです。

外箱は重厚感のある美しい木箱にゴールドのプレートが特徴。まるで大きな辞書のようです。

箱の中にはベルタの紹介やこの商品の説明が気さ入れている小冊子が付いています。英語も併記されているのでイタリア語が分からない方でも読みやすいので助かります。

この木箱は飾っておくだけでも良い雰囲気が出ますね。

ボトルは四角く薄いタイプのボトル。バーでは置き場所に困るので嫌がられるタイプの形状(笑)

でもボトルの中心を担う直線的なラインと、ボトル上部を形成する曲線美が相まって大変バランスのよい形状。ぶっちゃけこのタイプのボトル形状において、数あるブランデーボトルの中でもこのベルタのボトルが最も美しいとさえ感じます。そのくらい好き。

液体が入っている部分とその周りでガラスの表面処理を分けているのもまた秀逸です。

ベルタ トレ・ソーリ・トレの香り立ち

グラスに注いでまず直感的に感じるのは紫蘇にも似た薬草系の香り。

その後アールグレイ・・・ダージリンっぽい紅茶のような優しい香り立ち。ジャスミンも少し。

無理やり果実系の香りを拾うのであれば、少し蜂蜜に漬けたレモンのようなすっぱめの柑橘系・・・。

時間が経つと共にヴァニラのような甘いかおりもほのかに楽しめます。

樽塾のおかげか、香りの広がりは結構あるので、所謂グラッパ用の小さいグラスよりもウイスキーやブランデーを飲む際の少し大きめのチューリップ型のグラスの方が複雑な変化を感じとりやすいかと思います。

コニャックやアルマニャックとは全く違ったアロマ。

ベルタ トレ・ソーリ・トレの味わい

あぁ・・・美味しい。

おっと、あまりにも直感的な感想が支配してしまいました(笑)

オレンジの皮を少しかじったようなほのかな苦味と、長い時間鼻抜けを楽しむことができるのが至高。

最初のアタックは結構強めでアルコール感もややあるため、グラッパの飲み心地は好きな人と苦手な人が極端に分かれることがあります。

私はグラッパからほのかに感じられる薬草系・ハーブ系の味わいが好きで楽しむことができるのですが、割合としては多少の「慣れ」が必要な方が多いのも実態としてあるかもしれません。正直はじめてブランデーを飲む人にグラッパを進めるかというと、まぁそれは無いかもしれない。

(ちなみに妻にも飲んでもらったら「う・・・これは私無理だ」と言われてしまった(笑)

誰もがロマーノ・レヴィのような至高のグラッパを飲むことができれば良いのかもしれませんが、価格的にも希少性からもなかなかそういうわけにはいきません。

そういった意味では「ブランデーに興味あるけど何から飲んでみたらいい・・・?」と聞かれてこのグラッパを勧めることは難しいですが、「グラッパに興味あるけど何から手をつければいいのか・・・?」と聞かれた場合にはこのベルタのトレ・ソーリ・トレが価格的にも味わい的にも個人的にはおすすめできるボトルなわけです。

少なくとも初めてのグラッパには無色透明の無熟成タイプよりも熟成タイプのグラッパをおススメしたいところ。

全体的にグラッパはどのようにおススメすればよいのか正直迷うところが多く、私自身よくわかっていない部分があります。これは私の個人的な感じ方なのですが、特に熟成タイプのグラッパはコニャックやアルマニャックなどの代表的なブドウ由来の香味を楽しむブランデーというよりも、アブサンやシャルトリューズなどのお酒に近い感覚があり、薬草系・ハーブ系の蒸留酒や、それを使ったカクテルが好きな方には大変勧めやすいブランデーだと考えます。

何はともあれ

とりあえず「初めて買うグラッパどれにしよう・・・」と迷っている方は、このベルタ トレ・ソーリ・トレを手に取ってみては?

私のようにグラッパにハマるきっかけとなるか、試してみてはいかがでしょうか。

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