カルヴァドスレビュー

シャトードブルイユ15年カスクナンバー14001と飲み比べレビュー

前回のカルヴァドス シャトードブルイユ15年に引き続き、今回はシャトードブルイユ15年のシングルカスク「シャトードブルイユ15年カスクナンバー14001」です。

通常ラインナップのシャトードブルイユ15年と比較しながらも飲んでみましょう。

シャトードブルイユ15年カスクナンバー14001の基本情報

まずはこのボトルの基本情報をば。

輸入元説明としては下記の通り。

シャトードブルイユ 15年のカスクバージョン。 カスクナンバー14001は極めて高品質であるということを理由に、1樽限りの限定品として加水無しで特別にボトリングされています。

容量:700ml
アルコール度数:48.6%
熟成年数:15年
生産域:カルヴァドス ペイドージュ
輸入業者:ジャパンインポートシステム
購入価格:税込13,640円(2022年6月購入)

それでは早速香り立ちから・・・

シャトードブルイユ15年カスクナンバー14001の香り立ち

リンゴ由来の香りというよりもリコリス、セージといったスパイス感がまず最初に感じられます。

ややアルコール感が気になる場面もちらほら。

そのスパイス感の奥からようやく顔を出すのはほんのりバナナ、タルト。

正直、アルコール度数からくるのか、樽から来るのか、ややケミカルな香りが強く、なかなかリンゴ由来の複雑な渋みと果実感を拾うことが少し難しい。うーん・・・どうしたものか。

シャトードブルイユ15年カスクナンバー14001の味わい

かなりスパイシーな印象。これは極端かもしれませんが、一瞬焼酎っぽさすら感じる。

その後最初に口から鼻に抜けるのはシガーボックスを思わせるウッディさ、そして森の中にいるような草木の香り。タンニンは強め。

その後少しだけ顔を出す、香り立ちでも感じたバナナ。

私は完全にネガティブな方向に捉えてしまいますが、これまでのカルヴァドスには感じたことのないようなスパイシーさと渋さ。

これを個性といえば個性なのかもしれませんが、アルコール感とタンニンが強調されすぎてカルヴァドスとして原料由来の香味を拾うのがかなり難しい。

通常ラインナップの15年と比較して

左が通常ラインナップのシャトードブルイユ15年

最初に申し上げておくと、今回のカスクナンバー14001はかなりマニア向けのカルヴァドスだと感じます。

正直、なぜこれを無加水で出そうとしたのか謎なくらい方向性がよく分からないボトル。

通常ラインナップのシャトードブルイユ15年にもやや似たようなケミカル感とタンニンの渋みはあるものの、それは加水によりある程度やわらげられていましたが、このカスクナンバー14001はダイレクトにそのネガティブな要素を強調してしまっているようにも思える。

シャトードブルイユとしての安定性を見出せるのは当然通常ラインナップの15年ですが、このカスクナンバー14001はスパイシーさとタンニンにかなり偏ったカルヴァドスと感じます。そのため素直なリンゴ由来の香味を見つけようと思うと大変苦労します。

カルヴァドスをある程度飲んで一回りした経験のある人が楽しめるボトル・・・そんな印象です。

個人的にはカルヴァドスのシングルカスク・カスクストレンクスは必ずしも正義ではないと教えてくれたボトルでした。

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