カルヴァドスレビュー

カルヴァドス「ドメーヌ ドロネー 42年 1975」のレビュー

今回のレビューはカルヴァドス「ドメーヌ ドロネー 42年 1975(Calvados Domaine Delaunay 42 years 1975)」。

AOCカルバドスのニオール・ラ・フォンテーヌ村で作られていたロジャー・ドロネー氏のカルバドスです。なおこの蒸留所は1977年に蒸留を最後にして閉鎖してしまった蒸溜所です。

1974年に収穫したリンゴで1975年に蒸留した原酒をオーク樽にて42年間も熟成。加水なしのカルヴァドスとのことです。

2016年にも同社のカルヴァドス39年ものが出ましたが、それよりも更に熟成が進んだ42年熟成ですね。

今回も数量限定のボトリングなので、貴重な1本となります。深夜にネット徘徊の妙なテンションで衝動買いしてしまいました。

ドメーヌ ドロネー 42年 1975の基本情報

まずはこのボトルの概要を。

ドメーヌ ドロネー 42年 1975
Calvados Domaine Delaunay 42 years 1975

容量:700ml
アルコール度数:41.0%(無加水)
熟成年数:42年(1975年蒸留)
規格:カルヴァドスAOC
輸入業者:ジャパンインポートシステム
購入価格:税込31,800円(2021年4月購入)

もしもモルトウイスキーで同等の熟成年数や蒸留所背景だったら数百万はしそうなスペックですね。

AOCカルヴァドスと洋ナシ比率

さて、今回のこのカルヴァドス、生産域としては「カルヴァドスAOC」となります。

カルヴァドスの生産域の規格には

  • カルヴァドス ペイドージュ
  • カルヴァドス ドンフロンテ
  • カルヴァドスAOC

の3つがあるのですが、今回はその一番したの「カルヴァドスAOC」。やや表現がややこしいのですが、この地域は広範囲をカバーし、最も規制が緩いエリアとなります。(下図)緑色の地域と斜線の地域の一部が該当エリアです。

ペイドージュやドンフロンテと違い、実はこのカルヴァドスACのみ蒸留方法に法的な規制がありません。単式でも連続式でもどちらでも可能。ただ、多くは連続式蒸留器で1回の蒸留方法が用いられるようです。

その他、カルヴァドスの生産域や製法についてはコチラの記事をご参照下さい。

リンゴと洋ナシ比率

カルヴァドスの多くはリンゴと洋ナシをブレンドしたものです。今回このドメーヌ ドロネー 42年 1975の比率はリンゴ60%、洋ナシは数種類合わせて40%とのことです。

蒸留時の洋ナシ(梨ワイン(ポワレ))の混合割合が30%以上であることを条件としたドンフロンテに近いものがあります。

ドメーヌ ドロネー 42年のレビュー

それでは早速しっぽりと飲んで参りましょう。

今回は開封直後ではなく、一度開封して10日ほど経っています。さてさて・・・

グラスに注いだ色は奇麗な赤褐色。同等の熟成年数である モラン アンセストラルアドリアンカミュ レゼルヴ・ド・アドリアンと比較すると、ほぼ同じ色の濃さか、少しドロネーの方が濃いかな?くらいな感じでしょうか。

左からドメーヌ ドロネー 42年、モラン アンセストラル、レゼルヴ・ド・アドリアン↓

美しい色合いです。

香り立ち

独特のセメダイン感はありますが、この感じは長熟のカルヴァドスにはよく表れる香り立ちな印象。

アルコールのツンツン感はほとんどありませんが、渋柿、そして何だろう・・米ぬか?のような香りが一瞬よぎりました。

あとは樹液感はしっかりと感じます。白コショウ、シナモンとかも。全体的にスパイシーな感じ。

味わい

かなり渋みは強い方だと感じます。あと酸味も強め。良い言葉を選ぶとすると「重厚感がある」でしょうか。

樽のエキスがそのまま出ているような感じ。

果実味を探そうとすると、ピーチが少し顔を出します。

長熟のカルヴァドスというのは長熟のコニャックより遥かに扱いが難しいように思えます。特に40年を超えたあたりから。

このカルヴァドスが「失敗」などというつもりはないのですが、何だろう、熟しすぎたカルヴァドスに感じるエグみの主張がかなり強いです。

コニャックの場合は熟成を失敗したり、熟れすぎたりするとバルサミコ酢のような液体になることがあるのですが、熟れすぎたカルヴァドスの場合はその酢のような強烈な酸っぱさを除いた渋みが後に残る場合があります。ビターズ のような感じ。

この樽を吸いすぎた酸味の主張が激しぎるとカルヴァドス本来のリンゴや洋ナシのふくよかさが霞んでしまい、リンゴの渋みだけを強く感じてしまう現象が発生します。そんな印象を強く感じてしまうボトルです。

いやもちろんこのドメーヌ ドロネー42年のカルヴァドスとしての希少性やレベルは高い事は間違いないのですが、ちょっと熟れすぎでは?というのが正直な感想。

余韻としては程よくリンゴの皮・・・。そんなに長く残るフィニッシュではありませんが、しばらく口の中を探っていると少しマスカットのような爽やかさも感じることができるので不思議。

ドメーヌ ドロネー 42年まとめ

やや辛辣な表現になってしまいますが、やや自分の最初の期待値が高すぎた感がありました。

そこそこよいお値段だし、42年熟成だし、貴重な原酒だし凄いに違いない!と思って買ったけど、結果的に「ん?」となってしまった代表例です。それと同時に長熟カルヴァドスの難しさを改めて感じることができました。

定かではありませんが、このドメーヌ ドロネーでこれ以上の長熟リリースはもう無いとのこと。(違ってたらゴメンなさい)

ドメーヌ ドロネー39年、そして今回の42年と出たように、もし次45年なんてのが出たらもう色んな意味でどうなっているのか興味があるのでまた買うと思います。

個人的には予想の斜め上を行く結果となってしまいましたが、貴重なカルヴァドスであることには変わりないので、気になる方は是非実際に味わってみて下さい。

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