ブランデーの知識初級編で書いたように、ブランデーにはフランスの生産地域によって「コニャック」「アルマニャック」「カルヴァドス」と3つに分かれていることが分かりましたね。
今回はその中でも一番有名処であるアルマニャックについて土壌の違いによるランクを詳しく見ていきましょう。
「アルマニャック」はフランスランス南西部のアルマニャック地域で作られたブドウを原料としたブランデーのことを指します。
正式にはオー・ド・ヴィ・ド・ヴァン・ド・アルマニャック(Eau-de-vie de vin d'Armagnac))と言います。が、長いので当サイトでは分かり安く「ブランデー」とか「アルマニャック」と表記していますのでご了承下さい。
アルマニャックは3つの生産域に分かれる
この「アルマニャック地方」の中でもさらに細かくクリュ(ブドウ畑)エリアによって3つのランクに区分けされているのです。区分けの基準はブドウを作る土壌の質です。
ちなみに、コニャックも同じく土壌によって6つの地域に分かれています。
※コニャックのエリア別特徴はコチラの記事を参照下さい。
アルマニャック地域のエリア
上に行くほど高品位な土壌とされています。
- 1.バ・アルマニャック(Bas-Armagnac)
- 2.テナレーズ (Tenareze)
- 3.オー・アルマニャック (Haut-Armagnac)
地図で見ると下のような感じです。
まずはフランス全体の生産地域の分かれ方。
そして↓こちら↓がアルマニャック地域をクローズアップしたものです。
※地図はアルマニャック公式サイトより借用
それでは地図と併せて各地域の特徴を詳しく見ていきましょう。
土壌によって分かれる地域
主に土壌によって、アルマニャックの原料となるブドウの出来具合が変わります。
1. バ・アルマニャック(Bas-Armagnac)
バ・アルマニャック産のアルマニャックが最も高級とされています。最も西に位置し、 珪砂や酸化鉄、海洋性堆積物を含む砂質土壌が特徴です。それ故、土壌は黄褐色となります。フルーティーで繊細な味が特徴的です。
2. テナレーズ (Tenareze)
アルマニャックの中央に位置するテレナーズ。重い粘土石灰岩質の土壌が特徴です。バ・アルマニャックより若干コクが強くなるようです。
3. オー・アルマニャック (Haut-Armagnac)
南部と東部に広がっている地域いがオー・アルマニャックです。石灰質や粘土石灰質の土壌が特徴です。この地域のブドウ畑は広く疎らに広がっています。 品種としてはユニ・ブランが適しています。
更に地域別の生産者を見る
なお、フランスのアルマニャック公式サイトにて、アルマニャック中の生産者を網羅した一覧と地図がダウンロード可能です。
フランス語ですが、かなり細かく網羅されているので、さらに詳しく知りたい方はコチラもご参照ください。
→Bureau National Interprofessionnel de l'Armagnac公式サイト
→アルマニャックの地図を見る
主なブドウの品種は?
原料となる主なブドウの品種には、ユニ・ブランやバコ、フォル・ブランシュ、コロンバールなどがあります。
まとめ:アルマニャックの3つの地域
ポイント
- フランスのアルマニャック地方で作られるブドウを原料としたブランデーが「アルマニャック」と呼ばれる。
- アルマニャックの中にもブドウを作る土壌によってランクが分かれている
1. バ・アルマニャック(Bas-Armagnac)
2. テナレーズ (Tenareze)
3. オー・アルマニャック (Haut-Armagnac)