メーカー・ブランデー別おすすめブランデー特集。今回は船のボトルデザイン、ヴァイキングシップでも有名なブランデー(コニャック)、ラーセン(LARSEN)の特徴と種類、ラインナップ、おすすめの一品を見ていきましょう。
ラーセン(LARSEN)の特徴と歴史
ラーセンのブランデー、といえばホワイトリモージュシップやプラティーヌリモージュシップといった多くの種類を誇るラーセン ヴァイキングシップ(Viking Ship)シリーズ で有名ですが、実はシップ以外のラインナップもあります。
ラーセンの創業は1926年に遡ります。コニャックメーカーとしては比較的歴史が新しいメーカーです。創業者はノルウェー出身のイエンス・レインダール・ラーセン氏です。
ラーセンはポールジローやジャンフィユーと言った原料のブドウの栽培から蒸留、熟成、瓶詰めまで自社で行うプロプリエテールとは違い、自社の畑は持ちません。コニャックの土壌の3か所(グランドシャンパーニュ、プティットシャンパーニュ、ファンボア)の生産者から厳選して原料となる蒸留された原酒を仕入れた上で、自社で熟成、ブレンドを行っています。ちなみに、このような自社で畑を持たない業者は「ネゴシアン」と呼ばれています。ちょうどプロプリエテールと対となる存在ですね。
参考→コニャック地方6つの土壌とランク
参考→プロプリエテールとは?
ラーセン ヴァイキングシップシリーズの種類
先述したように、ラーセンのブランデーといえば日本においてはほぼヴァイキングシップ(Viking Ship)シリーズを指すことになるでしょう。
ラーセンのシンボルマークでもある船の形をしたボトルデザインです。形・デザインも独特なことから、ホストクラブ等でもよく見かけますね。ちなみにこの船のデザインは創業者のイエンス・レインダール・ラーセン氏がフランスのボルドーに初めて入港した時の船と言われています。
ラーセンのヴァイキングシップは色違いや素材の違いで様々な種類が存在し、コレクターにも人気が高いシリーズです。また業者からの買取やオークションでも多く取引されています。正確なところはちょっと把握しきれていない部分がありますが、ラーセンヴァイキンシップの種類は私が把握している所で次の16種類くらいです。正直種類が多すぎてよく分かりませんが、多分もっと存在するかと思います。(クリックで各詳細へ)
- ラーセン ゴールデンパウダーブルーシップ
- ラーセン プラティーヌ(プラチナ)リモージュシップ
- ラーセン ゴールドリモージュシップ
- ラーセン ホワイトリモージュシップ
- ラーセン ライトグリーンリモージュシップ
- ラーセン ダークグリーンリモージュシップ
- ラーセン ライトブルー リモージュ シップ
- ラーセン ダークブルーリモージュ シップ
- ラーセン ブラックリモージュシップ
- ラーセン イエローリモージュシップ
- ラーセン マーブルグリーンリモージュシップ
- ラーセン ワイルド ローズシップ
- ラーセン マーブルブルーリモージュシップ
- ラーセン マーブルルビーリモージュシップ
- ラーセン ナイトブルーシップ
- ラーセン ハンドメイドグラスシップ
ラーセンヴァイキングシップ中身のコニャックはグランドシャンパーニュとプティットシャンパーニュのコニャックをブレンドした「フィーヌシャンパーニュ」です。熟成年数は正確なデータがなく不明ですが、等級としてはナポレオンとのことです。なので平均熟成12~15年程のコニャックがブレンドされているのが実態かと思います。
ちなみにシップボトルに「リモージュ」と名前が付いているボトルは陶器で出来ており、「リモージュシップ」と名付けられています。これはフランスで陶器作りで有名なリモージュ地区で作られる「リモージュ陶器」だからです。
正直、コニャックの風味と品質だけに言及すると値段が割高感が否めません。最も高価なラーセン
プラチナリモージュシップは約24,000円程ですが、コニャックの味だけを楽しむことを目的にこの金額を払うのであればドゥピュイ1973年を買った方が幾分マシです。ラーセンバイキングシップの場合、価格の半分はボトル装飾代と考えた方がいいでしょう。(ラーセン好きの方すみません・・・)。
ただ、ボトルデザインを楽しんだり、コレクションするのもコニャックの楽しみの一つなので、その意味では価値あるボトルだと思います。(珍しいリモージュ陶器製だし)
ラーセンのヴァイキンシップ意外のラインナップ
ラーセンコニャックは何もヴァイキンシップだけではありません。普通にVSOPクラスやXOクラスのコニャックもちゃんとあります。日本ではシップボトルが有名すぎてあまり流通していませんが・・・。
以下ラーセンのシップボトル以外の種類。基本的に下に行くほどランクと熟成年数が高くなります。
- ラーセン VS
- ラーセン VSOP
- ラーセン La Réserve
- ラーセン XO
- ラーセン Leif Eiriksson XO
- ラーセン Arctic XO
- ラーセン ヴァイキングベル
- ラーセン XO Ectra d'Or
この中でもラーセンのラーセン ヴァイキングベルはボトルの中にガラスで船が造形されており、美しく楽しめるボトルデザインになっています。ちょっと高級感があり、日本でもヴァイキングシップに次いで人気の高いラーセンコニャックです。
ちなみにヴラーセン ヴァイキングベルは100%ファンボアの土壌で作られた原酒が使用されています。ファンボアはコニャック地方6つの土壌の中でも4番目に良いとされる土壌なので、特別良い土壌というわけではありません。この辺は実態とボトルイメージのギャップがありますね・・・。
※ファンボアにはファンボアらしい若々しく軽快な風味が楽しめるので、ファンボアが悪いという意味ではありません。
通販でラーセンを安く手に入れるためには?
ラーセンのヴァイキングシップはAmazon や楽天でおよそ問題なく手に入ります。どちらもラインナップは多いので、購入しやすいほうで購入してよいでしょう。
ヴァイキングシップ以外のラーセンコニャックはあまり流通してないので、コニャック専門店で探した方がよいでしょう。