2023年6月にUPしたA.E.ドールNo.7のレビュー記事で「No.7とNo.8の比較レビューはまた改めてやりたいですね!」なんて書いておきながらずっと放置していたので3年5ヶ月ぶりに比較してみたいと思います(笑)
参考記事
→A.E.Dor No.7(アウドールNo.7)のレビュー
→A.E.Dor No.8(アウドールNo.8)のレビュー
あらためて両ボトルのスペック比較

A.E.Dor No.8(アウドール No.8)
容量:700ml
アルコール度数:42%
生産域:グランドシャンパーニュ100%
熟成年数:最低40年熟成
湿度の高い熟成庫で熟成
ノンカラメル・ノンシュガー・ノンチルフィルタード
加水あり
輸入業者:有限会社ウィック
購入価格:税込23,800円(2023年2月購入)
A.E.Dor No.8(アウドール No.8)
容量:700ml
アルコール度数:47%
生産域:グランドシャンパーニュ100%
熟成年数:最低45年熟成
湿度の高い熟成庫で熟成
ノンカラメル・ノンシュガー・ノンチルフィルタード
加水なし
輸入業者:有限会社ウィック
購入価格:税込22,800円(2023年2月購入)
何が違うの?
改めて見てみると、大きな違いは
アルコール度数
熟成年数
加水の有無
の3点ですね。後述しますが、私としては度数と熟成年数以上に加水の有無がこの2本の大きな差に繋がっているような気がしています。
さて前置きが長くなりましたが早速飲み比べしてみましょう。

香り
意外にもアルコール度数が低い No.7 の方が、アルコールのアタックを強く感じます。
香り立ちを比較すると、No.8 の方が黒糖のような濃厚さが際立ち、複雑さもより豊か。
フローラルな要素は No.7 が優位で、対して No.8 はクローブを思わせるスパイス感が印象的です。
味わい
余韻と重厚感は No.8 が圧倒的。No.7 はすっきりとした仕上がりで、熟成年数の短さや加水の影響を感じさせます。
無加水で仕上げられた No.8 はインパクトが強く、そのまま余韻の長さや味わいの複雑さにも直結している印象。フローラル、フルーツ、スパイス、ウッディという4つの要素をバランスよく備えているのは No.8 に軍配が上がります。
グラスに注いでから1時間後には、両者の違いがさらに鮮明になります。
No.7 は時間経過でわずかに渋みが増す一方、余韻はより良い方向に変化し、鼻抜けでフルーツのニュアンスを拾えるようになります。
No.8 は香味の豊かさが持続しつつ、時間の経過でスパイス感がやや強調される傾向があるように感じます。
A.E.Dor No.7(アウドールNo.7)とNo.8の違いまとめ

結論として下記のようなキャラクターの差があるように思えます。
- No.7:すっきり・やさしさ系
- No.8:濃厚・複雑系
1杯の満足度は総じて No.8 が上回るが、連続で飲むと飲み疲れするほどのパワーがあコニャック。
価格はどちらも2万5千円台(2025年9月時点)でほぼ同等。1本選ぶなら No.8 に手が伸びるが、スパイスやウッディさが苦手な人には No.7 が向くだろうと思います。
いずれも素晴らしいグランド・シャンパーニュ産コニャックであり、個性は明確に異なる。気分やシーンによって飲み分けたい2本です。
私はNo.8派かな。