今回手にするのは久々のカルヴァドス「クリスチャン・ドルーアン」。
クール・ド・リヨン(獅子の心)という名でも知られるカルヴァドスの大定番銘柄といってもいいでしょう。その15年熟成ボトルです。
何気にクリスチャン・ドルーアンの事を書くのは初めてかもしれません。
まずは少しクリスチャン・ドルーアンの全体像を見てみましょう。
家族経営の中規模生産者カルヴァドス
クリスチャン・ドルーアンの歴史は1960年程に遡ります。今ではカルヴァドスを代表するブランドの生産者の一つですが、他の伝統的な生産者やコニャックと比較すると意外と若い部類に入るのかもしれません。(それでもすごいけど)
現会長のクリスチャン・ドルーアン氏の父(クリスチャン・ドルーアン・シニア)にあたる方が1960年にカルヴァドスペイドージュ地区フィエフ・サンタンヌに別荘を購入したことが始まり。そこの農園にはシードル用のリンゴ果樹園があり、そのリンゴを使ってシードルの蒸留を始めたそうです。
現在はその息子であるクリスチャン・ドルーアン氏がオーナーとして、その更に息子のギヨーム氏と共にブレンド等を行いブランドを展開しています。
ちなみに、たまに見かける「マルキ・ド・サンループ」というカルヴァドスブランドも同クリスチャン・ドルーアンが手掛ける別ブランドです。あとはリンゴがそのまま入った「ポム・プリゾニエール」も有名ですね。
なお、現在クリスチャン・ドルーアン場所はここ
クリスチャン・ドルーアンのHPはコチラ
https://www.calvados-drouin.com/en/
クリスチャン・ドルーアンの原料
クリスチャン・ドルーアンのカルヴァドスの原料となるリンゴは主にペイドージュにある自社農園のオーガニック栽培されたリンゴを使用しています。一部近隣のオーガニック果樹園のリンゴも使用されているそうです。
クリスチャン・ドルーアン15年の外観
見た目はこんな感じ。
ボトルの形状的にはアドリアン・カミュとも似てますね。
箱の「15ANS」はシール。
あ、一応購入時時の情報を記載しておきます。
クリスチャン・ドルーアン 15年
容量:700ml
アルコール度数:40%
LOT:19086
輸入業者:有限会社ウィック
購入価格:税込7,780円(2021年1月時点)
クリスチャン・ドルーアン15年の感想
いっきにまとめてしまおう。
今回は開封して間もないということもあるかもしれません。
香り立ちとしてはやや酸味の強いりんごから始まるのですが、それにプラスして白コショウやナツメグといったスパイス感も感じ取ることができます。
あとはチョウジのような香草系スパイス。ややジャスミンのフローラル感。そして湿った森の香り。
ネガティブな意味ではないのですが、全体的にフルーティーというよりもスパイス、木といった印象が残ります。季節的には秋のような・・・
味わいはどちらかというと端麗スッキリ系。コクというよりもキレがある。
ほんのりショウガもありますね。あとドライマンゴー少し。
アドリアンカミュ、シャトー・ド・ブルイユと比較すると?
私が好きなカルヴァドスブランドを3つ挙げるとしたら
- アドリアン カミュ
- シャトー・ド・ブルイユ
- クリスチャン・ドルーアン
です。
それぞれ特徴は異なるのですが
「どれが一番リンゴを感じるか?」
という超大きな質問が来たとしたらアドリアン・カミュと答えてしまうかもしれません。
全体的な印象として同じくらいの熟成年数で比較した場合、アドリアン カミュの方が重厚感があり、より凝縮されていると感じてしまいます。これは今回のような開封直後ではなく、どれも開封後半年以上は経過したボトルを比べた場合にも同じ。
爽やかなフルーティーさはシャトー・ド・ブルイユ。
クリスチャン・ドルーアンはどちらかというとキレがある感じ。スパイス感は一番強い。
これ言うと怒られるかもしれませんが、超ざっくりとビールに例えると
アドリアン カミュ→エビスビール
シャトー・ド・ブルイユ→プレモル
クリスチャン・ドルーアン→スーパードライ
という印象。クリスチャン・ドルーアンが一番軽めなのかもしれない。
このドライな感じもクリスチャン・ドルーアンの一つの特徴なのかもしれませんが、やはりストレートでの飲みごたえとしてはもう一声欲しいなぁという感じはあります。(偉そうな)
スッキリ系端麗な蒸留酒が好みな方には合うかもしれませんね。
そんな感じですクリスチャン・ドルーアン15年。
あれ?なんか雑だな今回・・・。まぁいいか。