コニャックレビュー

クルボアジェVSOPのレビューとおすすめの飲み方

2022年1月29日

さて今回のコニャックレビューは今更ながらド定番の4大コニャックの一つ。クルボアジェ(Courvoisier)よりクルボアジェVSOPとおすすめの飲み方を見てみましょう!

改めて大手コニャックメーカーと向き合ってみると新たな発見があるかもしれません。

クルボアジェのコニャックと契約農家

クルボアジェ本社(2019年12月11日撮影)

ヘネシー、マーテル、レミーマルタンと続く大手コニャックメーカー「クルボアジェ」。クルボアジェはサントリーホールディングスの子会社であるビーム サントリーが所有するコニャックのブランドです。国内のBarなどでも広く取り扱われているコニャックの一つです。

クルボアジェは大手コニャックの中でも樽作りからこだわる生産者として有名。クルボアジェのコニャックに使用する樽に使われる木からクルボアジェ自身が選定し、樽製造者「DOREAU」社に樽づくりを依頼しています。

クルボアジェの熟成樽に使われるオーク

クルボアジェに使われているコニャックの生産域は主に「グランドシャンパーニュ」「プティットシャンパーニュ」「ファンボア」「ボルドリ」がメイン。

クルボアジェはじめヘネシーやレミーマルタン、マーテルなどの規模になると、全てのコニャックを自社で蒸留するということではなく、数百から数千の農家と契約し、コニャックの元となるワインや蒸留後のオードヴィーを提供してもらったり、蒸留を委託したりしています。

約700の契約農家の内訳

クルボアジェと契約関係にある約700ある契約農家の内訳としては次の通り

①約500件のワイン生産者
→コニャックの元となるワインを作る生産者。

②約200件のコニャック生産者「ブイヤードクリュ(Bouilleur de Cru)」
→蒸留したオードヴィーやコニャックをクルボアジェに提供する人達。

③6件のプロフェッショナル蒸留家
→①のワイン生産者が作ったワインをクルボアジェのために蒸留する蒸留の専門家。例えば数日前に訪問したMaranchevilleブランドを展開するGrégoire氏はクルボアジェと契約のあるプロフェッショナル蒸留家の一つです。(プロフェッショナル蒸留家としてはDistillerie Gélinaudという名前)

この辺りの詳細は2019年にコニャック渡航の際にクルボアジェに訪問させて頂き、色々と詳しく伺って参りましたので、是非そちらの記事をご参照下さい。

クルボアジェ訪問(1)こだわりのコニャック樽はどうやって作られるか?
クルボアジェ訪問(2)700の契約農家の役割とクルボアジェの蒸留
クルボアジェ訪問(3)おじいちゃんに癒される時間とクルボアジェマスターブレンダー

クルボアジェVSOPの基本スペック

では改めて今回のクルボアジェVSOPの基本情報をまとめます。

クルボアジェVSOP

生産域:ファンボア、グランドシャンパーニュ、プティットシャンパーニュがメイン(比率詳細非公開)
原料:ユニブラン100%
熟成年数:5~12年のブレンド
アルコール度数:40%
容量:700ml
輸入元:サントリー
購入価格:税込3,480円(2022年1月)

ブレンドされているコニャックの熟成年数に関しては公には非公開ですが、以前クルボアジェ本社に伺った際に聞いたところだと5~12年のブレンドとのことでした。

クルボアジェVSOPの香り立ち

実はクルボアジェVSOPに関しては以前2018年にdoux barのオーナー横井さんと「大手VSOPコニャック飲み比べ」という企画で他のVSOPコニャックと飲み比べした時期があり、その記憶は今でも残っています。

その時はなかなか特徴がつかみ辛いコニャックであったことは確かなのですが、その際のコニャックから少しバージョンアップも兼ねているのでまた今回のボトルは新たな発見がありました。

あの時感じた不思議な感じが今になってようやく理解できました。

香り立ちでまず最初に感じる不思議な感じは龍角散スッキリのど飴(笑)を彷彿とさせるのですが、これが何だか分からないまま過ごしてきましたが、ようやくしっくりときました。

カリンです。カリン。

龍角散のど飴のメインハーブでもあるカリンの香りです。

そう、クルボアジェVSOPに感じる不思議な感覚はカリンを主としたハーブ系の香りだったのです。

そこにキンカンやスミレ、VSOP特有の若草、牧草といった要素が混じって何とも言えぬ不思議な香り立ちが漂っていたのです。

あースッキリした。

クルボアジェVSOPの味わい

他の大手コニャックメーカーであるヘネシー、マーテル、レミーマルタンと比べるとやはりどちらかというとクリアでサラっとしているコニャック。

ほのかな蜂蜜感と共にシナモン、クローヴといった独特のスパイス感が現れます。

余韻はやや短め。

口に入れた瞬間はインパクトあるけれど、総合的にスッキリとした印象。

やはり飲んだあとの鼻抜けや口の中もハーブ感が残ります。

クルボアジェVSOPが輝くジンジャーエール割り

このハーブ感を活かす飲み方がシンプルな甘口ジンジャーエール割りです。

最大限に活かすかどうかは分かりませんが、私の中では話題になっている飲み方です。

色々試しましたが、結論として

クルボアジェVSOP:50ml
カナダドライジンジャーエール:100ml
氷無し

クルボアジェVSOPは常温。ジンジャーエールは冷蔵庫で冷やしておいたものを使います。

ちなみに私が使っているのは近所のドラッグストアで買ってきた350mlのペットボトル(1本68円!)。1人で500mlだとちょっと多いので350mlがちょうどいい。

家でシンプルに作るなら「氷無し」というのがポイントです。Barで使うようなクリアで大きく高品質なキューブアイスであればいいのですが、なかなか一般家庭でそこまで用意はできません。冷蔵庫の製氷機で造った氷は小さすぎて水っぽくなってしまうため、製氷機の氷を入れるくらいなら氷無しの方が風味を楽しめます。

ドボドボとジンジャーエールを勢いよく注ぎます
軽く混ぜます。混ぜるのは箸とかスプーンでもいいですよ。

この組み合わせが最高に良い。ジンジャーエールの炭酸と生姜味がハーブ感を拡散します。この感じは他のコニャックではなかななか出せない香味でした。

クルボアジェVSOPはジンジャーエールで輝くのです。

個人的にはクルボアジェVSOP:1、ジンジャーエール:2くらいの比率がちょうどよく風味を活かせられるのですが、もし濃すぎるようでしたら比率は1:3まで落としてもよいと思います。

ウィルキンソンのジンジャーエール(辛口じゃないほう)でもよいのですが、私としてはカナダドライくらい甘口の方が好き。

ちなみに同時に試した組み合わせとしてグランドシャンパーニュの作り手フランソワペイローの「フランソワペイロー セレクション」のジンジャーエール割り。レシピは同じ。
こちらはよりスッキリ系となり、酸味と柑橘感が強くなります。

左がクルボアジェVSOP、右がフランソワペイローセレクションで造ったジンジャーエール割り。比率は同じ。

ハーブ感を活かしたコニャックジンジャーエール割りを飲みたいならクルボアジェVSOPのカナダドライジンジャーエール割り。

是非お試し下さい。

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