ブランデーにおいてもワインにおいてもグラスのお手入れは欠かせませんね。今回はワイン好きでもブランデー好きでも共通して役に立つグラスの拭き方特集です。
繊細なワイングラス、ブランデーグラスのメンテナンス方法を紹介します。参考にするのはグラスの王道リーデル社とワインエデュケーターの方です。
グラス拭き上げ用の布:リーデル社マイクロファイバークリスタルクロス
今回グラスの拭き上げに使用する布はリーデル社から発売されているマイクロファイバー・クリスタル・クロス です。普通の布巾と違い、細かく柔らかい繊維で構成されています。グラスが傷つきにくく、ケバつきがなくなるのが最大の特徴です。速乾性で渇きも早いですね。
一度使ってみると分かるのですが、グラス専門メーカーが作るクロスだけあって、性能と評価はかなり高いです。後述しますが、2枚持ちが理想です。ステム部分をクロスで包みながら、グラス内部を磨くからです。小さなグラスなら1枚でも十分ですが、大きなグラスの場合は2枚持ちが推奨です。
このリーデル社マイクロファイバー・クリスタル・クロスは価格も安いので、グラスの拭き上げに迷った方には間違いなくおすすめできるクロスですね。
※洗濯の際は60℃以下の温水を推奨
※柔軟剤は使用しないこと
リーデルのマイクロファイバークリスタルクロス以外でおすすめは東レから出ているグラス拭きトレシー業務用 です。ポリエステル100%でケバも出ず、ソムリエの方々に最も人気のあるクロスの一つです。東レのトレシーは上記の業務用と家庭用の「玄人はだし 」が存在します。違いは大きさです。業務用の方がおおきいので私はそちらをおすすめします。
グラスの正しい洗い方・拭き方・磨き方
リーデルのグラスメンテレクチャーを参考にします。お店や専門家の方は色々なコダワリ磨きがあるかもしれませんが、今回はあくまでも一般家庭で最も適したメンテナンス方法です。まずは定番のワイングラスの洗い方・拭き方からです。
1. 洗剤を綺麗に流す
ぬるま湯でしっかりと中性洗剤を流します。洗剤のアルカリ成分が残ると曇りの原因になります。
2. クロスを2枚用意する
グラスを持つ用とボウルを磨く用に可能であればマイクロファイバークロスを2枚準備しておきます。
3. 台座を拭く
まずは両手にクロスを持ち、グラスの台座を拭き上げます。台座を回すように拭くのがコツです。
4. ステムを拭く
片方の手で台座をしっかりと持ち、ステムを拭きます。上下に擦るように拭き上げるのがポイントです。
5. ボウルの外側を拭く
片方の手でボウルの底を支えながら、もう片方の手でもう1枚のクロスを手に取り、ボウルの外側を優しく拭いていきます。 ボウルの底を支える手もクロスで覆われていることで指紋がグラスにつきません。
6. ボウルの内側を拭く
ボウルの底はしっかりと支えたままで、ボウルの外側を拭いたクロスをボウルの中に詰め込みます。グラスをゆっくり回しながらグラスの内側を磨いていきます。
注意ポイント
※これはダメ!:ステムをひねって磨く
ボウルの底ではなく、台座部分を持ってボウル部分をひねって拭く方法はダメです。ステムが折れたりグラスを破損する原因となります。特にグラスが薄いリーデルの「ソムリエ」シリーズや、高級ワイングラスでは絶対にNGですね。
7. グラスの置き方
グラスの飲み口を下にしてグラスを置く方もいらっしゃるかと思いますが、この置き方はグラスが割れやすくなるためあまりおすすめできません。通常通り台座を下にしてグラスを保管するのがベストです。
ワイングラス拭き方動画
リーデル社よりグラスのメンテ方法を解説した分かり安い動画があるので、転載します。
リーデル代11代目当主のマキシミリアン・リーデル氏が出演しています。
グラスをスチームしたりと手間がかかった動画ですが、家庭でここまでできない場合はグラスの磨き方だけ参考にすればよいと思います。
こちら↓はワインエデュケーターの紫貴あきさんによる動画解説で。こちらもとても分かり安かったので参考にしてみて下さい。
ブランデーグラスの場合は?
リーデルの<ヴィノム>コニャック や<ソムリエ>コニャックXO 、<ソムリエ>コニャックVSOP などのブランデー用グラスの場合はどうでしょう?
基本的な磨き上げ方は上記のワイングラスと同じです。グラス自体ワイングラスよりも小さいため、クロスは1枚で十分です。
グラスの飲み口がワイングラスよりも狭いため、指1本を使ってグラス内側を拭く方法がよいでしょう。
※リーデルのソムリエシリーズとヴィノムシリーズの違いはコチラを参照。