2023年6月にA.E.ドールNo.7のレビューを書いておきながら、次のNo.8のレビューを書いていいなかったので、今更ながらA.E.Dor No.8のレビューです。
比較も次の記事で書きたいと思います。

A.E.Dor No.8の基本スペック
A.E.Dorのブランド背景や訪問記に関しては下記記事を是非ご覧ください。
参考記事
→コニャック滞在記2023冬⑧1805年蒸留のコニャックと対面:歴史を飲むA.E.ドールコニャック達
商品的な基本スペックはこちら
A.E.Dor No.8(アウドール No.8)
容量:700ml
アルコール度数:47%
生産域:グランドシャンパーニュ100%
熟成年数:最低45年熟成
湿度の高い熟成庫で熟成
ノンカラメル・ノンシュガー・ノンチルフィルタード
加水なし
輸入業者:有限会社ウィック
購入価格:税込22,800円(2023年2月購入)
A.E.DorはNo6、No7は加水あり、No8以降は加水なしとなっています。
このボトルは2023年4月に開栓したボトルであり、今回記事を書いているテイスティング時は開栓後約2年5ヶ月となります。開栓したてとはまたちょっと違いますが、その前提でお読み頂ければと思います。

A.E.Dor No.8の香り立ち
プラムやブルーベリーの凝縮感ある果実香に、奥の方にほんのり白桃の香り立ち。
ほのかなジャスミンやバラのフローラルな香りが優雅さを添えます。グラスにより鼻を近づけるとクローブやシナモンのスパイスが複雑な層を生み出す。
フルーツ、フローラル、スパイスという3要素がバランスよく役割を果たしています。
味わい
口に含むと、力強いウッディな骨格とともに、ハチミツの豊かな甘み、オレンジの爽やかさが広がる。後半にはシナモンやクローブのスパイシーな余韻が追いかけ、味わいに深みをもたらす。
余韻
余韻は長め。
鼻抜けは複雑で、最初にスパイス感→フローラル→最後にプラム、白桃。といった具合に香り立ちで感じた順番と逆の順序で長い余韻を楽しむことができます。
古酒ならではのランシオが際立つ。華やかな南国フルーツ系ではなく、枯れ葉や古木を思わせる落ち着いた熟成香が心地よく続きます。
A.E.ドール No.8まとめ

長期熟成コニャックの真骨頂を感じさせる一本。
ラニョーサボランやフランソワヴォワイエといった華やかで南国ランシオ炸裂系とはまた違った、落ち着いた長期熟成コニャック。華やかでトロピカルなスタイルとは対照的に、静かで荘厳な世界観を持ち、複雑な香味が幾重にも重なり合います。
大ぶりのグラスでゆったりと時間をかけ、変化を楽しみたい至高の一杯。