いよいよこの時が来てしまった・・・・
こちらの記事に2015年12月7に追記していましたが、とうとう実行の時が・・・。
何かと言うと、タイトルに書いている通り、2018年4月1日よりコニャックにおける「XO」の定義が変わります。
これまでコニャックで「XO」と名乗るには最低熟成年数6年超えであればOKでしたが、2018年4月1日からは最低熟成年数10年となります。
複数ブレンドされているコニャックは、ブレンドされたコニャックの中で一番若いものが10年熟成以上である必要があります。
この新基準は2018年4月1日以降にボトリングされるコニャックから適用されます。
ただし、2018年3月31日までにボトリング済かつ、翌年2019年3月31日までに出荷されたコニャックに関してはXO定義は旧基準(6年熟成)または7年、8年、9年熟成での適用も可とする猶予期間があります。
なので、完全に切り替わるのは2019年の4月以降で、今年(2018年)はコニャックのXOの基準が2つ存在するダブルスタンダード状態となります。
なぜ基準を変えたのか?
この新基準適用は実は2011年には決まっていました。しかし、実際にその基準に達するコニャック作りに時間がかかることから、制定から執行まで7年の歳月を要する事になりました。
コニャックの基準を決めているのはご存知「フランスコニャック協会」の名で知られるBureau National Interprofessionnel du Cognac (BNIC)です。
基準を変更した主な理由は
「マーケットの現実に基準を合わせるため」
だそうです。
うん、実態として6年熟成のコニャックを「XO」と銘打って出してるメーカーってほとんどないですよね。むしろ6年や10年のコニャックであれば、VSOPとして出されることがほとんどで、マーケットの実態にBNICの基準がそぐわなくなってきたことが根本です。
なぜ実態とずれはじめたのか?
ではなぜここまで実態が違っていたのか。
ホントはね・・・どのメーカーも自由にやりたいんですよ(笑
より良いコニャックを作りたいし、より熟成されたものを作りたい。VSOPやXO何かの表記に捕らわれず自由に表現したいんですよ。きっと。
こだわりの強いプロプリエテールほどその傾向は強い気がします。
だからポールジローやラニョーサボランなんかは、あまりXOなどの記号表記は積極的に使用せず、「20」や「35」などの数字や、独自の等級表現を使いたがります。
しかしながら、何だかんだでBNICによるコニャック全体の品質管理や規制に守られる部分もあるわけだし・・・
うーん、そこはジレンマですね。
XO新基準まとめ
ということで、2018年4月1日からコニャックXOクラスは新基準となります。
まとめるとこんな感じ。
まぁ、現実的には市場に出回り私達が手に取るXOクラスのコニャックとなると、今でもそのほとんどが余裕で平均熟成10年以上です。若くても15年とか。感覚的、経験的に、ラベルに「XO」と付くコニャックは平均熟成25年くらいのものが多いのではないかなぁと思います。
あまり細かく気にする人は少ないかもしれませんが、2018年を境にXOの基準が違う!ということは頭の隅に覚えておいてよいかもしれません。
きっと数年後のうんちくに役立ちます(笑