コニャック滞在記2019年 冬

コニャック滞在記⑪:BRAASTAD訪問(2)圧巻の蒸留器と、もふもふルームシューズ

2020年1月3日

滞在4日目その2
2019年12月6日(金)

前回の「BRAASTAD訪問(1)ゲストハウスに初潜入!そしてBRAASTAD 1919の真意とは・・・」に続き、名門コニャックBRAASTADの訪問記の続き。後半です。

今回は本社敷地近くにある蒸留器と、熟成庫のいくつかを見せて頂きました。

そして最後にBRAASTADコニャックを一通りテイスティング。

さらに驚くべきお土産が・・・

圧巻の蒸留器たち

BRAASTADはじめTiffon社の蒸留器は合計で10機あり、一つの蒸留所に集約されています。

それがコチラ

なかなか見ごたえのある風景です。

一つを除いて、蒸留窯と冷却炉が通路をまたいで左右に分かれているタイプです。

ワインを予めあたためておくための「ショーフヴァン」は通路の上にあり、通路を通る際にはまるでトンネルのようにショーフヴァンの下を通る形になります。

ちょうど蒸留器はフル稼働中。

蒸留所内部は窯を茹でるガスの音や流れ出る蒸留液の音でいっぱいでした。

そして熱気が凄い。

コチラは各蒸留器の進捗状況をチェックするモニタ。またこちらとは別に入口付近に管理室があります。

ブルイやハートの切り替えはこの受け皿を変更することで行われており、それぞれの受け皿の管がそれぞれの液体の保管場所に繋がっています。

参考記事
【中級編】コニャックの蒸留方法:シャラント式 単式蒸留とは?

BRAASTADは完全プロプリエテールコニャックというわけではありませんので、自社が所有するグランドシャンパーニュ10ha、ファンボア30haの合計40haの自社畑以外には、厳選された契約農家からワインを買い取り、それらをここで蒸留しています。蒸留工程からは全て自社で完結させているので、オードヴィーそのものや熟成済みのコニャックを買い取る事はありません。

オリは残したり残さなかったり

BRAASTADの場合は蒸留時にワインのオリを残すか残さないかの判断はその時々によって異なり、状況によってオリの有り無しを使い分けています。

↑左がオリを取り除いた状態で蒸留した蒸留液。右がオリを残した状態で蒸留した蒸留液。透明度の差は歴然。このバランスが後々のコニャックの風味に大きく影響します。

例えばもう少し重みやフレッシュさが欲しいと思った場合はオリを残した状態で蒸留しますし、もう少し円みが欲しい場合はオリを取り除いた状態で蒸留を行います。

その判断をするのはTiffon社のマスターブレンダーです。

その時々のバランスを見極め、蒸留担当者に適切に指示を出してBRAASTADらしいオードヴィーを作り出します。

対岸の熟成庫

BRAASTADブランドを有するTiffon社は合計で13か所の熟成庫を保有しています。今回メインで見せてもらった熟成庫はTiffon本社からシャラント川をはさんで対岸にある熟成庫。

Google Mapには表示されませんが、何と前日に訪問したCognac Parkの蒸留所のすぐ横(笑)

ここはサクッと見て参ります。

比較的高く積み上げられた樽たち。

樽の下は砂+砂利+シャラント川の真横ということで湿度もやや高めのセラーだと思います。

こちらは本社内にあるトノー(熟成が終わったコニャックを入れておく大樽)。

この本社と対岸のセラーは、かつてシャラント川に浮かぶ輸送船にすぐに出荷できるようにここに建てられたのだとか。

その横にマスターブレンダーの部屋があります。

今日はマスターブレンダーのリカルド氏は不在ですが、いつもはよくここで仕事をしているそう。

9種類のコニャック+ピノー+リキュールのテイスティング

オフィス横のバーエリアに向かい、BRAASTADのコニャック達をテイスティングさせて頂きました。

9種類のコニャックと1つピノーと1つリキュールです。簡単にそれぞれのボトル概要を書いて参ります。

BRAASTAD カクテルエディション

前回の記事でも紹介した日本でも有名なカクテル向けコニャック。

熟成年数:3~4年の原酒をブレンド
生産域:ファンボア+ボンボア
アルコール度数:45%

BRAASTRAD VS

熟成年数:3~4年の原酒をブレンド (最大12年の原酒も少し)
生産域:ファンボア+ボンボア
アルコール度数:40%

BRAASTAD VSOP

あくまでもファンボアとボンボアがメイン。少しフラワリーな要素を加えるためにグランドシャンパーニュとプティットシャンパーニュも少し加えている。

熟成年数:最低7年
生産域:ファンボア+ボンボアがメイン、グランドシャンパーニュ+プティットシャンパーニュ少し
アルコール度数:40%

BRAASTAD オーガニック FINEST VSOP

上のVSOPと原料のブドウ生産エリアは同じだけど、オーガニック製法で作ったブドウだけで作ったコニャック。でもメインの商品じゃないから、あんまり「オーガニック」を前面に出したくないらしい(笑)

熟成年数:最低7年
生産域: ファンボア+ボンボアがメイン、グランドシャンパーニュ+プティットシャンパーニュ少し
アルコール度数:40%

BRAASTAD XO

熟成年数:約10年~15年の原酒をブレンド
生産域:フィーヌシャンパーニュ(グランドシャンパーニュ51%以上+プティットシャンパーニュ)
アルコール度数:40%

BRAASTAD XO Superior Contemporary Art Cognac

建築家のSnøhettaとノルウェーのアーティストMagne Furuholmenとコラボした限定コニャック。ラベルデザインも面白い。ぱっと見コニャックだと気づかないボトル。

熟成年数:10~25年の原酒をブレンド
生産域: ファンボア+ボンボア+グランドシャンパーニュ+プティットシャンパーニュ
アルコール度数:40%

BRAASTAD XO Superior Cognac

(写真撮り忘れ)

熟成年数:15~25年の原酒をブレンド
生産域:グランドシャンパーニュ+プティットシャンパーニュ+ボルドリ+ファンボア
アルコール度数:40%

BRAASTAD Extra

BRAASTADの通常ラインナップにおけるフラッグシップボトル。

熟成年数:50~80年の原酒をブレンド(平均60年くらい)
生産域:グランドシャンパーニュ+プティットシャンパーニュ+ファンボア
アルコール度数:40%

BRAASTAD 1919

当サイトでも何度か扱っているボトル。BRAASTAD 100周年記念ボトル。詳しいレビュー記事はコチラから

熟成年数:平均80年
生産域:ボルドリ+グランドシャンパーニュ+プティットシャンパーニュ+ファンボア
アルコール度数:40%

BRAASTAD ピノーデシャラント

実はピノーデシャラントも作っているBRAASTAD。赤のピノーデシャラントです。BRAASTADのVSコニャックと黒ブドウで作ったジュースを混ぜ、それを更に2年間樽で熟成させたものです。写真とるの忘れた・・・。どちらかというと辛口ドライなピノーデシャラントでした。あまり甘くしすぎないようなバランス感を目指して作ったとのこと。

BRAASTAD Cream Liqueur of Cognac

BRAASTAD初のコニャックを使ったクリームリキュール。ブランデーベースのカクテル「アレキサンダー」をヒントに作ったもの。コニャックの割合は56%。

当初Edouardさんのお爺さんはこのリキュール反対しており「コニャックとクリームを混ぜるとは何事だ!!」というスタンスだったらしい 。その後、お爺さんが引退した後誰も文句を言う人がいなくなったので「よし今がチャンスだコニャックリキュール作ろう」となったらしい(笑)

このまま飲むもよし。氷を入れるもよし。カクテルに使うもよし。私は少し氷を入れた方が好き。

なお、リキュールにしても珍しく、この商品のみ賞味期限(というかBest before end)および開封後の日持ち目安が明記されています。私が頂いたボトルの場合は2020年12月までに飲んだ方が良し(Best before end 12/2020)との記載あり。 なお開封後の賞味目安は6ヶ月とされています。

アルコール度数:17%

お土産ボトルいっぱい+もふもふルームシューズ

一通りテイスティングが終わったら、お土産としてBRAASTAD VS、BRAASTAD VSOP、BRAASTAD XO、BRAASTAD Cream Liqueur of Cognacの4本を頂きました!わーい、家でじっくり楽しみます。VSとVSOPはどなたかにカクテル素材として使ってもらってもいいのかも。

そしてEdouardさんから更にサプライズお土産が・・・・

実はテイスティングの最中に足のサイズを聞かれたのでした。その時は「何で聞いたんだ・・・?」と思っていましたが、それはこのためでした。

ジャジャーン

スーパーあったかい特性ルームシューズ!!!

しかもBRAASTADのロゴ付き(笑)

後々よく見てみると「RONDINAUD(ロンディーノ)」というルームシューズメーカーのBRAASTADオリジナル仕様でした。

やったー。

ちょうど家のルームシューズを冬に備えて買い替えようと思っていたので、これは純粋に嬉しい!!

試し履きしたけどめちゃめちゃ暖かい。これで仕事もはかどります。

が、ルームシューズ(しかも底が厚くて曲げられない)なのでめちゃめちゃかさばる。どうやって持って帰ろう・・・。ボトル用のスーツケースは用意していましたが、ルームシューズは想定外だったので入り切れるだろうか。

せっかく頂いたので自分の服を捨ててでも何とか持って帰るよう頑張るしかありません。

次はジャンリュックパスケへ・・・

こうして午前中いっぱい、BRAASTADの畑~蒸留所~熟成庫~テイスティングで色々と勉強させて頂きました。

案内して頂いたEdouardさんありがとうございました!次世代のBRAASTADの未来を担う存在としてご活躍を期待しております。

その後Tiffon本社前で写真を撮り、Edouardさんとお別れ。

近くのレストラン「Le Coin Charentais」でスパゲッティとワインのランチを軽く済ませ、タクシーを呼んでもらい、午後はあのオーガニックコニャックで有名なプロプリエテールコニャック「Jean Luc Pasquet(ジャンリュックパスケ)」訪問に向けて準備を整えます。

このパスケ夫妻がまためちゃめちゃ素敵な人達なのです。その素晴らしいオーガニックコニャックの神髄とは・・・

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